横浜・藤平 圧巻13K!14日次戦で履正社・寺島とビッグ3対決

[ 2016年8月10日 05:30 ]

<東北・横浜>3回、杉沢を三振に仕留め、雄叫びを上げる横浜・藤平

第98回全国高校野球選手権第3日・1回戦 横浜7―1東北

(8月9日 甲子園)
 1回戦4試合が行われた。横浜(神奈川)は最速152キロを誇る藤平尚真投手(3年)が6回2/3を投げ、6安打1失点で13奪三振。東北(宮城)を7―1で下した。2回戦は150キロ左腕・寺島成輝投手(3年)を擁する履正社との対戦が決定。今秋ドラフト候補「ビッグ3」に名を連ねる2人が大会8日目(14日)の第4試合で早くも激突する。八戸学院光星(青森)、山梨学院(山梨)、常総学院(茨城)も2回戦に進んだ。

 スコアボードで「横浜―履正社」の対戦が発表されると、スタンドからどよめきが起きた。試合後の抽選で、2回戦で東西の優勝候補が激突することが決定。藤平は「早い段階で履正社とやりたかった。寺島と投げ合う機会が来た。投げ勝ちたい」と目を輝かせた。

 自身初の甲子園を満喫し、自信を深めたからこその言葉だった。この日は課題の立ち上がりを乗り切るためにブルペンで通常の倍の40球を投げ込むと、第1球で4万1000人の観衆をどよめかせた。外角高めに外れたが、球速表示は147キロ。圧巻の5者連続空振り三振で立ち上がった。

 東北の4番・植木を「ホップして、ボール2個分浮いてくる」と脱帽させた速球。最速は巨人、日本ハムのスカウトが持つスピードガンで最速149キロを計測した。投の二枚看板を形成する石川と7回2死で交代するまで、奪った三振は13個。フィニッシュは全て直球だった。初回の第1球を見た観客の反応には「(自己最速の)152キロくらい出たのかと…」。147キロだったと聞かされ「それぐらいでは満足しない」と言い切った。

 寺島とは今大会の組み合わせ抽選会で初対面。ただ、公家主将が寺島と世界少年野球大会の日本代表で同僚だった縁で、昨秋からLINE(ライン)で励まし合ってきた仲だ。「寺島は良い直球を投げるけれど、僕は試合をしっかりつくることができる」。闘争心をむき出しにして、決戦へ向かう。 (松井 いつき)

 ▼阪神・北村照文スカウト コンスタントに140キロ台が出ていた。誰もが認める上位候補。

 ▼巨人・山下哲治スカウト部長 外角低めのコントロールが良い。完成度が高い投手。

 ▼横浜・渡辺元智前監督(スタンドで観戦し)平田監督は初陣としては出来過ぎ。最初の1点は見事な采配だった。

 ▼東北・我妻敏監督(出場5大会ぶりに初戦敗退。藤平について)素晴らしい投手。対策したマシンと伸びが全然違った。

 ≪毎回奪三振≫横浜が藤平と石川の継投で毎回奪三振。昨年興南・比屋根と関東第一(継投)が準々決勝の同じ試合で記録して以来87度目。また藤平は初回先頭打者から5者連続奪三振。近年の甲子園では、09年春に興南・島袋が富山商戦で記録して以来。

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2016年8月10日のニュース