巨人クルーズ ただいまV弾 2カ月ぶり復帰、第1打席いきなり

[ 2016年8月10日 05:30 ]

<巨・D>2回1死一塁、先制2ランを放つ巨人・クルーズ

セ・リーグ 巨人5―2DeNA

(8月9日 東京D)
 これでもかというほど引っ張った。復帰初戦、第1打席のファーストスイング。巨人・クルーズは2階席への特大弾を目で追った。

 「2カ月間もの長い間チームを離れたことはなかったので、開幕戦のような気持ちだった。強く振ることがテーマだったのでうれしかった」。2回、久保康から先制の7号2ラン。一挙5点の火付け役となった。開幕は5番で、4番も9試合務めた助っ人が「7番・二塁」で復帰。打線は厚みを増した。7連勝が止まった後の大事な一戦を取り、高橋監督は「今日から戻ってきて、本人にとってもチームにとっても良かった。一発もあるし、勝負強さもある選手」と称えた。

 左足首に自打球を受けた影響で6月11日に登録抹消された。戦線離脱中は1軍の試合はほとんどテレビ観戦せず、リハビリに集中した。足首への負担を減らすため5キロ近く減量。椅子に座った状態でのティー打撃で上半身を鍛え、スイングも強さを増した。

 正二塁手が戻り守備力もアップする。名手はジャイアンツ球場で即席の野球教室を開き、ボールの持ち替え方やステップを若手にアドバイスしていた。華麗なグラブさばきを見て弟子入りを希望する選手の列ができ、動画を撮り始めるスタッフまで現れたほどだ。

 観戦した長嶋茂雄終身名誉監督は広島との最大11・5ゲーム差から逆転優勝した96年を思い出し「あったな昔は。メークドラマって。まだこれから」と話した。クルーズはその歴史を知らない。「メキシコの歴史もよく知らないくらいだから」と笑った陽気なメキシカンは「そういうドラマをつくりたい」と締めた。 (神田 佑)

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