沢崎以来17年ぶり新人10勝へ大瀬良達成意欲

[ 2014年9月19日 05:30 ]

狙うはあくまでも頂点!大瀬良の指の先にはトンボが・・・

 広島・大瀬良大地投手(23)が18日、特別な日に“一発快投”を誓った。野村監督が48歳の誕生日を迎える、19日のDeNA戦(マツダ)で10勝にチャレンジ。達成すれば1997年の沢崎(現2軍投手コーチ)以来、球団新人では17年ぶり8人目の勲章となる。「10勝は一つの目標なので達成したい」。新人王の有力候補は力強くそう宣言した。

 中5日で臨む今季24試合目の先発を前に、大瀬良はマツダスタジアムで最終調整に汗を流した。首位・巨人との直接対決3連戦(マツダ)に負け越し、一丸で目指したVは極めて難しくなった。それでも右腕は変わらぬ姿勢を強調する。

 「チームが勝てるように、試合をしっかりつくることがボクの役目。やることは変わりません」

 6日のDeNA戦(横浜)、13日の阪神戦(甲子園)と目下2連勝中。ただ、1点を守り抜いてプロ初完封を飾った前々回から一転、前回は8回を6安打5失点と不本意な内容に終始した。その原因は分析済みだ。

 「変化球を投げる時に顔が前に出てしまい、腕が遠回りした。あまりよくない時の状態でした」

 制球がバラつき、得意のカットボールで空振りが取れない。いきおい、この間は体重移動を意識したフォーム矯正に取り組んだ。「修正できていると思う。しっかりマウンドでパフォーマンスとして出したい」。言葉には力がこもっていた。

 今季は残り13試合。山内投手コーチは大瀬良について「今後は中5日の方向」としており、今回を含め3試合の先発が濃厚だ。2年前には、8月22日に9勝目を挙げた野村が大台に7度挑み、防御率1点台でも未達に終わった例があるだけに、右腕は気を引き締める。

 「2桁は一つの目標だったので達成したい。勝ちも大事ですが、防御率も大事。できるだけ低い数字に持っていきたい」

 目下9勝6敗、防御率3・90。注目の新人王争いはシ烈で、ライバルには中日・福谷、又吉、DeNA・三上、打者では同僚の田中が挙がる。2桁勝利と残り10イニングとなった規定投球回をクリアし、3点台の防御率を維持すれば大きく前進するのは間違いない。

 ちなみに19日は野村監督48歳の誕生日。「知らなかった。頑張ります!」。大瀬良は笑いつつ、「今季が終わってからのことですが、獲れればボクの財産になる」と、新人王獲得に目を輝かせた。その前にDeNA戦。一発快投で勝ち星を2桁に乗せ、指揮官の特別な日を祝う構えだ。

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2014年9月19日のニュース