虎の恋人は有原か安楽か 状態最終チェック後1位指名選手決定

[ 2014年9月19日 08:55 ]

早大の有原

 阪神が今秋ドラフト(10月23日)で1位候補としてリストアップしている早大・有原航平投手(22)の状態を最終チェックした上で、1位指名選手を決定する方針であることが18日、分かった。

 右肘に不安を抱えている可能性のある156キロ右腕の実戦登板を中村勝広ゼネラルマネジャー(GM=65)ら編成陣が現地視察して見極め、指名の可否を判断するという。球団関係者が「確かな情報を、しっかりとつかまないといけない。有原君は27日に投げると聞いていますし(GMら編成陣が)そこで状態を見極めることになると思います」と見通しを立てた。

 ○か×か―。有原はコンディション不良のため、東京六大学野球の秋季リーグ開幕戦となった法大戦の先発を回避。中村GMも足を運んでいたが、肩すかしを食らった格好になっていた。周囲では右肘に疲労が蓄積している可能性が取り沙汰され、指名に向けても綿密な調査が必要となった。そんな中、球団は27日から始まる明大戦で有原が先発する可能性が高いという情報をキャッチ。そこで再び、中村GMら編成陣が足を運び、状態を見極める運びとなったもようだ。

 別の球団関係者は「有原君の状態を見極めた上で、オーナーに(ドラフト戦略を)報告することになるでしょう」と話した。すなわち、有原の最終チェックを終えた段階で、1位指名選手を決定する運びということだ。

 阪神は有原とともに、済美(愛媛)の安楽も1位の筆頭候補に挙げている。有原の状態次第では、一気に「1位・安楽」へと舵を切る可能性もある。その逆もまたしかり―。「9・27」が、猛虎のドラフト戦略に指針を示す日になりそうだ。

 ◆有原 航平(ありはら・こうへい)1992年(平4)8月11日、広島県広島市生まれの22歳。小2から野球を始める。三和中では軟式野球部に所属。広陵では3年時にエースとして春夏連続で甲子園出場し、春は4強。早大では1年春からリーグ戦に登板し、通算18勝11敗、防御率2・68。最速156キロ。1メートル87、90キロ。右投げ右打ち。

 ◆安楽 智大(あんらく・ともひろ)1996年(平8)11月4日、愛媛県松山市生まれの17歳。高知市立高須小2年から「高須ザイオン」で野球を始め投手。小3時に道後小に転校。道後中では「松山クラブボーイズ」に所属。済美では1年春からベンチ入りし2年時の選抜で準優勝。50メートル走6秒5、遠投110メートル。最速157キロ。1メートル88、85キロ。右投げ左打ち。

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2014年9月19日のニュース