内海また勝てず…巨人5連敗、2年ぶり首位と4・5差

[ 2014年5月17日 05:30 ]

<巨・広>初回、エルドレッド(奥)に2ランを打たれる内海

セ・リーグ 巨人2―7広島

(5月16日 東京D)
 巨人・内海は視線を落としたまま駐車場へと続くエレベーターへ消えた。7回1/3を投げ、10安打6失点。エース左腕は開幕から8試合連続で勝てなかった。首位・広島との3連戦の初戦を託されながら今季4敗目。発した言葉は二言だった。

 「初回が全てです。次また頑張ります」

 初回、わずか9球で3点を失った。2球で1死二塁のピンチを招くと、丸には5球目の外角高め速球を左翼線二塁打された。続くエルドレッドには、1ストライクから阿部が内角高めを要求したが、真ん中高めに入って左越え2ラン。9球中8球が速球系だった。内海の特長は制球力と緩急。ともに欠いた状態で首位チームを止めることは難しい。捕手の阿部も「バッテリーの責任。流れが来るようにやっていくしかない」と唇をかんだ。

 川相ヘッドコーチが「チーム状況を考えると初回の3点は重い」と語ったように、野手にも心理的な重圧がかかった。4点を追う6回無死一塁では、片岡の二塁正面のライナーで一塁走者の長野が飛び出して併殺に。直後に坂本の左越え3号ソロが飛び出すなど、ちぐはぐだった。昨年6月以来の5連敗。5戦計45イニングでリードしたのはわずか2イニングしかない。原監督も「ちょっと焦っている部分がある。もう少し落ち着かせて野球をやらせることかな」と話した。

 首位とのゲーム差も12年5月12日以来の4・5に開いたが、原監督は「後ろを振り返る必要はない。内海もコンディションが悪いわけではない。結果がかみ合わない部分はあるが、越えていくしかない。それは勝負の世界にいる定めだ」と淡々と受け止めた。17日の広島先発は前田健。シーズン序盤の正念場を迎えている。

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2014年5月17日のニュース