4月の勢いどこへ…ゴメス沈黙に指揮官「我慢が必要」

[ 2014年5月17日 05:55 ]

<神・D>6回2死一塁、空振り三振に倒れるゴメス

セ・リーグ 阪神1―3DeNA

(5月16日 甲子園)
 阪神は打線が6安打1得点とふるわず、DeNAとの初戦を落とした。4番のマウロ・ゴメス内野手(29)も4打数無安打2三振と沈黙。ここ3試合は13打数1安打で、打ちまくった4月の勢いはどこへ…。ついに打率も3割を切ってしまった。

 虎党が抱いた淡い期待は、大きなため息へと変わった。2点を追う9回無死一塁。一発が出れば同点という場面で、4番ゴメスに打順が回った。井納が投じた1ボールからの2球目。見逃せば完全なボールの真っすぐを強引に引っ張ると、平凡な左飛に終わった。

 「両サイドに決められていいピッチングをされてしまった。(9回は)ボール球に手を出した。それだけだ」

 打撃の状態は明らかに下降線をたどっている。初回2死二塁は低めの変化球を強振し、3球三振。6回2死一塁でも、最後は外角低めのスライダーにバットは空を切った。いいところなく、4打数無安打の2三振。完敗だった。

 5月の声を聞いてから、もどかしい日々が続く。40試合を終えて疲労を感じる時期であるとはいえ、ゴメスの場合、右膝裏痛などでキャンプを満足に送れなかった。そのツケが、現在の成績に影響していることは否定できない。13試合で48打数11安打の打率・229。特にここ3試合では1安打と、好機で打ちまくった4月の姿は影を潜め、打点もわずか「4」だ。

 和田監督にとっても、4番の不振はいまや不安の種だ。「ボール球にバットが止まらなくなっている。ちょっと状態が落ちているのはあるけど、ストライクゾーンの再確認をしないといけない。我慢が必要だね」

 試合前、大の阪神ファンで知られる俳優・渡辺謙から激励された。指揮官は勝つたびにメールを送ってもらっているといい、この日はゴメスもエールをもらっていた。「あんなに心優しい男とは。4月のように戻って、交流戦も頑張ってほしいね」。

 5月はこれで4勝9敗となり、和田監督も「踏ん張りどころが続いている。離されないようにやっていきます」と口を結んだ。今のチームはゴメスのバットにかかっている。

続きを表示

2014年5月17日のニュース