“外の変化球に弱い”から別人に!阪神ゴメス 2戦連続2打点

[ 2014年3月30日 05:30 ]

<巨・神>9回1死二、三塁、ゴメスは左前適時打を放ち手をたたいて喜ぶ

セ・リーグ 阪神5-3巨人

(3月29日 東京D)
 もう、「猛虎の4番」と呼んでも、差し支えないだろう。阪神・ゴメスが、開幕2試合連続の2打点。そのバットで、今季初勝利をたぐりよせた。

 まずはチームに勇気を与える一撃だ。初回1死一、三塁。虎党の声援を背に受けた背番号5は、やすやすとレフトへ犠飛を打ち上げ、スコアボードに先制の1点を記した。「打てるボールをしっかりと前へ飛ばすことができた」。前夜の4―12大敗のショックを払しょくする得点だった。

 「もう1点取りたい場面だったので、とにかく前に飛ばすことを考えていた」と振り返ったのは9回の第5打席。相手のミスに乗じて勝ち越した後、なおも1死二、三塁で、マシソンが投じた130キロスライダーを左前へはじき返した。鳥谷を三塁から迎え、勝利を決定的なものとした。

 オープン戦後半には「外の変化球に弱い」というレッテルを貼られたが、それも今は昔。一戦ごとに見違えるような成長を遂げている。いや、これが本来の姿なのだ。本人も「(自信は)もちろん。ドンドン打席に立って投手を見て、慣れていきたい」とうなずいた。

 愛妻と生まれたばかりの長女をドミニカ共和国に残し“単身赴任”。だが決して1人ではない。毎日、携帯電話の画面にお互いの顔を写し合い、家族との会話を楽しむ。「毎日、試合前に“頑張って”と言ってもらっているんだ」。愛する家族から、異国の地で戦うパワーをもらっている。新天地の文化にもなじんできた。来日前からマグロの赤身が好物。神戸市内の自宅に「鉄火丼」を出前注文し、パワーを充電することもあるという。

 チームメートのマートンからは常にアドバイスを受け、それを素直に聞く耳も持つ。「勤勉」という、日本で成功する外国人選手の条件を持ち合わせているゴメス。今年の助っ人は、大丈夫だ。

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2014年3月30日のニュース