巨人ファイナルやっと1勝…阿部、値千金の一発

[ 2010年10月22日 21:37 ]

9回、決勝ソロを放った阿部を迎える巨人・原監督

 【巨人3―2中日】2―2の九回、阿部が大仕事をやってのけた。先頭打者で勝ち越しソロ。巨人にファイナルステージ初勝利をもたらす値千金の一打に「投手が頑張っていたので何とかしたかった。素晴らしい投手からの一発で、大きい本塁打」と胸を張った。

 直前の八回、越智が同点2ランを浴びた。九回のマウンドには中日の守護神、岩瀬が上がる。その3球目、真ん中に入る変化球をとらえ、弾丸ライナーで右翼席へ。それまで沸き返っていた中日ファンの歓声が、一気に静まった。
 今季44本塁打を放った強打の5番打者も、CSでは不振が続いていた。ファーストステージでは9打数1安打で、ファイナルステージも九回の打席までは11打数1安打。「どこかに気負いや焦りがあったかも。なかなか打つ方で貢献できなくて」。そんないら立ちを抱えながら、投手のリードに神経を注いできた。阿部自身にも大きな一発だった。
 レギュラーシーズンからのナゴヤドームでの連敗は11で止まった。しかし対戦成績は1勝3敗。後がない状況は変わらないだけに、阿部に笑顔はない。「首の皮一枚つながった。もう切り替えて、一日一日やっていく」。表情には苦境のチームを引っ張る主将の決意がにじんだ。

 ▼巨人・原監督 阿部はよく打った。岩瀬から、というのが非常に大きい。朝井はナイスピッチング。腕を振って投げるというのはいいお手本になるのでは。でも、まだ一つしか勝っていない。

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2010年10月22日のニュース