運命の日待つT―山田「早く1軍の試合に出られるように」

[ 2010年10月22日 15:54 ]

大阪・履正社高の山田哲人内野手

 大学生投手が注目される今年のドラフトだが、高校生にも走攻守がそろった将来が楽しみな選手がいる。大阪・履正社高の山田哲人内野手。「どの面においても自分が一番となれるような一流プレーヤーになりたい」。18歳は柔らかな笑みを浮かべながら話した。

 50メートル5秒8の俊足に加えて、今夏の甲子園大会では本塁打を放つなどパンチ力もある。守備では高校2年の秋から守っている遊撃手だけでなく、バッテリー以外の内野のポジションをこなせる器用さを持つ。岡田龍生監督は「将来的には十分、3割、30本、30盗塁ができる能力を持っている」と期待する。

 プロ野球オリックスで今季、22歳で本塁打王に輝いたT―岡田は履正社高のOBだ。偉大な先輩にちなんで高校屈指の好打者は「T―山田」と呼ばれる。「そう言ってもらえてうれしかった。(T―岡田を)尊敬しているし自分もプロの舞台で活躍したい」と目を輝かせた。

 呼び名は似ているものの、パワーが自慢の先輩と比べると、高校入学当初の山田は線が細かった。それでも必死に食べて体重は10キロ増の73キロに。打球の飛距離は格段に伸びてたくましくなった。「1年目でも、2年目でも、早く1軍の試合に出られるようにと思っている」と力強く語る。高校生を代表する野手に成長した「T―山田」が運命の日を心待ちにしている。

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2010年10月22日のニュース