黒田、恩師にささげる自己最多の11勝目

[ 2010年9月25日 06:00 ]

11勝目を挙げた黒田

 【ドジャース3-1パドレス】ドジャースの黒田が、8回1失点の好投で自己最多を更新する11勝目を挙げた。

 トーリ監督が17日に今季限りでの勇退を発表して以来、初の白星。「彼が監督でなかったら、ここまでやれたかな?と思う。すごく大きな存在だった」と指揮官にささげる1勝ともなった。
 2人の信頼関係を象徴する場面が、1失点してなお初回1死二塁での4番ゴンザレスの敬遠だ。大リーグで初回からの敬遠は異例だが、黒田は次打者を内角ツーシームで「狙い通り」遊ゴロ併殺に仕留めた。黒田の敬遠数は両リーグ単独トップの13個。走者を増やしてでも塁を埋めることが、14年連続でプレーオフに進出した名将にとっての最善策だった。
 トーリ監督は「ゴンザレスはパ軍で一番いい打者。ためらいはなかった。黒田は見事な投球だった」と目を細めた。黒田は常に「監督にとって使いやすい投手でありたい」と言う。6連敗中だったパ軍に一矢報い、首位からも引きずり下ろした。恩師へ格別の贈り物になった。

 ≪防御率2・46≫黒田は後半戦13試合で4勝6敗ながら、防御率2・46と好投を続けている。クオリティースタート(6回以上、自責点3以下)に失敗したのは2試合だけで、白星が先行しないのはこの間の援護点が平均2・54と極端に低いため。この間の敬遠は7個あり、抜群の安定感が、より確実にアウトを取るための「前向きな敬遠策」を首脳陣に選択させている。

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2010年9月25日のニュース