T―岡田決着弾!オリ7点差ひっくり返した

[ 2010年6月3日 06:00 ]

<オリ・中>延長11回裏(オ)1死一、二塁、T-岡田(55)は右越えにサヨナラ3ランを放ちナインの手荒い祝福を受ける

 【オリックス10-7中日】延長11回1死一、二塁。オリックスの4番・T―岡田が右中間スタンドに決着の打球を放り込んでけりをつけた。オリックスが7点差をひっくり返し、今季3度目のサヨナラ勝ちを果たした。「前の打席で情けない終わり方をした。今度こそとボールに食らいついた」と、もみくちゃにされたヒーローから笑みがこぼれた。

 0―7で迎えた8回。完敗ムードが漂うこの回から、劇的なドラマの幕が開いた。四球を挟んで4連続長短打で4点差とし、さらに四球で無死満塁。1ボールから北川が直球をとらえた打球は、バックスクリーン右へ吸い込まれた。「みんなでつないでつくったチャンスだったので、何とかしたかった。思い切ってスイングすることだけを考えた」。ベテランの言葉が弾んだ。

 北川にとっては「あの日」以来となる満塁アーチ。近鉄時代の2001年9月26日。代打逆転サヨナラ満塁本塁打でリーグ優勝を決めた。優勝決定試合では史上初となるまさにミラクルの一発だった。

 一昨年から中日戦は8連敗中。不名誉な交流戦タイ記録となる同一カード9連敗も阻止した。岡田監督も「こんなん1年に1回か2回しかないゲーム。きのうの悪い流れもあって完ぺきな負けゲーム。ティー(岡田)あそこで打つことで成長せなあかん。ヒットよりホームランが大きいよ」と満足げだ。逆転勝利にオリックスナインの笑顔があふれていた。

 ▼オリックス・岡田監督 こんなん1年に1回か2回しかないゲーム。きのうの悪い流れもあって完ぺきな負けゲーム。ティー(岡田)があそこで打つことで成長せなあかん。ヒットよりホームランが大きいよ。

 ≪リリーフも奮投≫リリーフしたオリックスの2人も、サヨナラ勝ちの立役者だ。8回に同点に追いついたことで、勝利の方程式トリオの2人、平野と岸田を投入。平野は9回から2回を無失点に抑えれば、11回に登板した岸田も0点に抑え、その裏の攻撃へとつなげ、今季4勝目をつかんだ。「本当は(平野、岸田は)投げる展開じゃないけれどな。でも最後まであきらめないことが(勝ちにつながるということを)投手も分かったんじゃないか」と岡田監督も今後の波及効果に期待した。

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2010年6月3日のニュース