涌井 得意のフィールディングで7勝目グイッ!

[ 2010年6月3日 06:00 ]

<西・横>7回無死一塁、横浜・武山のバントを二塁へ送球、併殺する西武・涌井

 【西武3-2横浜】強いパを象徴する右腕だ。涌井の好フィールディングが、西武の連敗ストップにつながった。

 1点差の7回。先頭に安打を許したが、続く武山のバントの構えを見ると、高めにシュートを投じ、猛ダッシュでマウンドを下りた。正面に転がった打球をさばくと、迷うことなく二塁へ。併殺で流れを切った時点で、逆転への筋道はできていた。

 「(守備は)得意なので、狙ってゲッツーを取りにいきました。狙い通りの結果になりました」

 初回に4安打を許し2失点。その後も毎回のように走者を背負ったが、追加点は許さなかった。8回まで145球を投げ10安打。その一方で奪った三振も10。「三振も狙っていきました」と胸を張った。「フォークはいい球が1球もなかった。スライダーがその代わりになった」と、決め球のシフトチェンジも難なくこなした。

 5月15日の対戦では7回3失点。2本塁打を許したスレッジがこの日は不在だった。代わりのキーマンを横浜高の同期生に定めた。「1番の彼を出さなかったのが良かったですね」と、石川から3奪三振。交流戦ならではの対決も制した。

 渡辺監督は「粘り強かったなという感じだった」と、岸に並んで7勝目を挙げた右腕を評した。3試合連続の中5日にも「自分は中5日の方がいいので、監督に直訴してどんどん投げたいです」と頼もしかった。

 ≪石井義「自分らしい打撃」で同点1号≫西武の石井義が、値千金の同点弾を放った。7回、先頭で打席に入ると、甘く入った大家のカットボールを右中間席へ今季1号。「久しぶりに自分らしい打撃ができた。これで上向きになっていくんじゃないですかね」と笑顔で振り返った。左打者を7人並べる打線で競り勝った渡辺監督は「連敗を3で止めたのは意味がある。いいきっかけにしてほしい」と納得顔だった。

 ▼西武・大島(8回2死二塁から今季初安打。直後の暴投での勝ち越し点を演出)1本出て良かったです。きのうはスタメンで打てなかったですけど、切り替えてできた。

 ▼西武渡辺監督 先に点を取られて厳しい展開だったけど、涌井がよく立ち直ってくれた。連敗は長いシーズンの中であり得るんだけど、そういうときのために貯金をつくってきた。3つで止めたことに意味がある。

 ▼西武・潮崎投手コーチ(涌井について)涌井はすべてにおいて高いレベルを求めている。

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2010年6月3日のニュース