本来の打撃取り戻した松井秀 それでも「また続けるだけ」

[ 2010年6月3日 14:01 ]

ロイヤルズに勝利し、ナインとタッチするエンゼルス・松井秀(中央)

「いい打撃続いた」松井秀2日連続マルチ安打

 【エンゼルス7―2ロイヤルズ】月が替わり、ツキも変わったか。6月に入って松井秀が今季初の2試合連続複数安打。復調の気配を漂わせながらも重かった足取りが、力強さを増してきた。

 速球に鋭く踏み込んだ1回は投手の足元を抜く中前打で好機を拡大。1死一、二塁で回ってきた5回は沈む球を右前に運んで追加点を挙げ「いい打撃だった。ゴロだったけど強く打てた」と言って小さくうなずいた。

 松井秀は「基本的には速球を待つ」と言う。相手の最も速い球に間合いを合わせ、手元で変化する軌道を予測してバットを出す。これまでは反応が微妙に鈍り、芯でとらえられなかった球をきれいに打ち返せている。

 不振に陥っても、長丁場のシーズンを見据え「元気に球場に来るのが一番」と、打ち込みの量を増やすなどせず、理詰めで本来の打撃を取り戻してきた。回復力の減退を感じ、脚に不安を抱える中、長年培った経験を土台に打開策を探った。

 それでも、打率はまだ2割4分にすぎない。「いい打席、いい打撃を続けていかなくちゃいけないと以前から言ってきた。また続けるだけ」と気持ちは何も変わらない。(共同)

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2010年6月3日のニュース