坂口 オリックス交流戦初Vへチームけん引

[ 2010年6月3日 18:04 ]

 オリックスの「切り込み隊長」がついに乗ってきた。昨季リーグ2位の打率を残した坂口が、5月30日のヤクルト戦から1番に復帰。交流戦に入って打率4割4分1厘と好調なバットが、交流戦初優勝を狙うチームをけん引している。

 昨秋、岡田監督は就任早々に坂口を不動の1番打者に指名した。広角に打ち分けるバットコントロールと、チームトップクラスの俊足。加えて大声で周囲を盛り上げる性格は、火付け役に適任だった。だが昨季と同様にスロースターターの25歳は、4月7日の西武戦で早くも今季の目標と公言していた「全イニング出場」がストップ。5試合無安打が続き、打率は2割を切っていた。

 最近の好調の要因は、それまで苦しんでいた左投手への対応に見える。「フォームとか何も変えていない」と言うが、変化球に崩される場面は格段に減った印象だ。練習ではぎりぎりまで肩の開きを我慢して逆方向へ打ち返すティー打撃を繰り返し、水口打撃コーチは「だいぶ下半身がしっかりしてきた」という。2日の中日戦でも左腕の長峰から安打を放ち、対左投手の打率は3割を超えるまで上がっている。

 交流戦での安打量産について「セ、パ関係なく、いい投手はいい。特徴や傾向を考えるタイプではないんで」と話すが、チーム本来の攻撃の形が戻ったオリックスは、確実に上昇気流に乗っている。

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2010年6月3日のニュース