アニキ頭部死球後に“お返し399号!”

[ 2008年5月7日 21:53 ]

巨人に連勝し、ナインとタッチする阪神・下柳(左)と金本

 【神5―4巨】阪神が3連勝。4―4の8回1死から新井、金本、葛城の3連打で1点を勝ち越し、逃げ切った。先発の下柳は6回2失点で、藤川は12セーブ目。巨人は先発の木佐貫が3回に危険球で退場。7回の勝ち越し機を逃したのが痛かった。

 ≪一瞬凍った東京ドーム≫球場の空気が一瞬だけ止まった。3回2死から阪神の金本が打席に入る。木佐貫が4球目に投じた直球が金本を襲った。首をすくめて逃れようとしたが間に合わない。後頭部に投球を受けると、即座に地面に倒れ込んだ。
 ベンチから岡田監督ら首脳陣が飛び出し、心配そうに取り囲む。前日の試合を終え連続試合全イニング出場を1218としていたが、足掛け10年にわたるプロ野球記録の終わりが頭をよぎるほどの衝撃だった。ベンチに戻った背番号6が再びグラウンドに姿を現すと、ファンの大歓声が起こった。
 もちろん、やられっぱなしでは終われない。次の3打席目できっちりお返しした。内角には攻めにくそうにする3番手の門倉が投じた4球目の外角低めのフォークボールを、うまくバットに乗せて右翼席へ運んだ。「少し泳いだけど、うまく残して打ったよ」と胸を張った一発だった。
 死球の直後の打席で本塁打を放ってしまうのが、鉄人と呼ばれるすごさだろう。今季5本目のアーチをかけ、これで通算400号にもあと「1」に迫った。

 ≪虎ファンに“阻止された”ラミレス弾≫巨人は運にも見放され、首位阪神とのゲーム差が今季最大の8・5ゲームに広がった。
 7回1死一、二塁から、ラミレスの打球は左翼席最前列に飛び込んだかに見えたが、阪神ファンがはじき返して判定は二塁打。本塁打と判断されれば逆転だったが、この回は同点止まりで直後に勝ち越しを許した。
 原監督は「前半に点を取っておかないといけない」と無死満塁から無得点に終わった2回を反省。判定への不満は口にしなかった。

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2008年5月7日のニュース