“悩める”今岡が祝砲 球団4500勝

[ 2008年5月7日 06:00 ]

<巨人・阪神>2回無死、今岡は左越えに先制のホームランを放つ

 【阪神8―4巨人】球団通算4500勝。記念すべき1勝を呼び込んだのは今岡のバットだった。2回、4月4日の巨人戦(東京ドーム)で同じ高橋尚から放って以来、実に55打席ぶりとなる2号先制弾。さらに同点とされた4回には決勝の中犠飛だ。10試合ぶりにスタメン復帰を果たした“悩める生え抜き”が存在感を示した。

 「出た試合は結果を出したい。その気持ちは日ごろより強く…。これからも勝利に貢献したい」
 今季は開幕から5番を任せられながら、打率は1割台前半に低迷。極度の打撃不振で4月25日の巨人戦(甲子園)からスタメンを外されていた。これまでは、不振でも精神論を口にしなかった男が「マイナスに考えると体が動かなくなる。とにかく前を向くしかない」として、黙々と練習に取り組んだ。試合前のフリー打撃では常にスローカーブを打ち返して、ポイントをチェック。そして10試合ぶりに座った“定位置”で効果的な、そして自身今季初の2打点をマーク。岡田監督も「練習から気合が入っていた。最低限の仕事を積み重ねていくことでよくなっていくよ」と05年打点王の復調の兆しに笑みをこぼした。
 チームはこれで巨人に続いて2球団目となる通算4500勝に到達した。縦ジマの大先輩たちが積み重ねてきた白星の数にも指揮官は「もうひとつピンと来ない。これからも1試合1試合いいゲームができるようにするだけ」と平常心を強調した。
 前日は2位の中日相手に13安打で10得点。この日は3位の巨人相手に13安打で8得点。上位チームにも圧倒的な強さを見せつけて貯金13。黄金週間が終わっても、阪神の勢いは止まりそうもない。

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2008年5月7日のニュース