松坂“最悪”8四球でも5回1失点で○

[ 2008年5月7日 06:00 ]

<タイガース・ヤンキース>5回を投げ1失点で5勝目をマークした松坂

 【レッドソックス6―3タイガース】レッドソックスの松坂大輔投手(27)が5日(日本時間6日)のタイガース戦でメジャー自己最多の8四球を与える乱調も5回2安打1失点と踏ん張り5勝目を挙げた。4月23日の登板回避につながったインフルエンザの影響が残り、体に力が入らない最悪の状態でもチームを4連勝に導いた。大リーグワーストタイの27与四球ながら、被打率は30球団2位の・158。走者を出しても還さない松坂の登板試合は今季7連勝となった。

 チームが勝ったという事実がすべてだった。会見で松坂は自ちょう気味の笑みを浮かべた。
 「僕にとっては何の収穫もない試合。参考にならないし、何も残らない。きょうで終わってしまうもの。次の登板までどうこういう問題じゃない」
 与四球8は今季メジャー最多タイ。自身としてもメジャーワーストで、西武時代を含めても最多タイだった。あまりの制球難に5回はセットポジションからの投球に代えた。だが、毎回四球を与えながらリーグ屈指の強打を誇るタ軍を2安打に抑え、何とか5回を投げ切った。「昔からそういうことを続けてきた経験が生きているんじゃないですか」。今季与四球は30球団ワーストタイの27。一方で被打率は30球団中2位の・158と走者を背負っても安打を許さず、防御率はリーグ4位の2・43まで上昇した。
 フランコナ監督は「彼は体調が万全でなく、いつでも継投できるように考えていた。彼を守る必要があった」と明かした。ブルペンではタバレスが3回から準備した。先月23日エンゼルス戦をインフルエンザで登板回避したが、その後も薬を飲み続けており、さらに急速に回復した反動から体に力が入らない状態だったという。松坂も「ボールを触る感触が全然違った」と言う。投球フォームなど技術面の修正どころではなかった。「今後僕の投球に何も影響を与えない」。その言葉はいかに異常な状態での投球だったかということを物語っている。
 それでも勝利を呼び込んだ。これでレギュラーシーズンの松坂登板試合の連勝は昨年9月から9に伸びた。次戦は中4日で10日のツインズ戦に向かう。「できるだけ早く100%の状態に戻せるよう体調を整えていきたい」。チームの首位固めに背番号18の完全復活は欠かせない。

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2008年5月7日のニュース