【柔道】日本代表の男女は「他人の状態」だった?団結力向上へ初の合同練習「心の壁がなくなる」

[ 2026年3月8日 07:23 ]

<柔道日本代表男女合同練習会>男子73キロ級の木原慧登と組み合う女子57キロ級の玉置桃(撮影・前川 晋作)
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 全日本柔道連盟は7日、東京都多摩市の国士舘大で日本代表男女合同練習会を開いた。世界選手権や五輪で行われる混合団体で金メダルを獲得するための中長期的な強化戦略の一つ。この日は、団体戦の実施階級(男子73キロ級、90キロ級、90キロ超級、女子57キロ級、70キロ級、70キロ超級)を中心とした日本代表レベルの選手たちが参加。打ち込みや、5分×12本の乱取りも男女混合で行われた。

 日本代表の男女による合同練習会はこれまで行われておらず、今回が初めての試み。五輪や世界選手権に出場する日本代表選手同士でも男女の交流はほとんどなかったという。混合団体が行われるようになったのは世界選手権は2017年からで、五輪では2021年東京大会から。ともに2004年アテネ五輪金メダリストの男子日本代表・鈴木桂治監督(45)と女子日本代表・塚田真希監督(44)は「そもそも混合団体がなかったので、一緒に何かをするということはまずなかった」と現役当時を振り返った。

 2018年から世界選手権混合団体に出場する女子57キロ級の経験豊富な玉置桃(31=三井住友海上)は「普段会うことないし話す機会もない。男子のトップ選手の練習風景を見たこともない。試合で“初めまして”みたいな他人の状態からスタートする」と明かす。昨年の世界選手権準決勝でジョージアに敗れて連覇が7で途絶えると、玉置は「団結力や盛り上がりがなくてバラバラだった」とチームワークの不足を指摘していた。「去年のジョージアはみんなで盛り上がって楽しんでいる感じが見られた。だから強かったのかなと思う」。この日は男子選手とも積極的にコミュニケーションを取る姿が見られ「絆は深くなるのかなと。チーム感が湧くと思いますね」と合同練習会の効果に期待した。

 女子選手と男子選手による乱取りは所属先や出稽古では経験のある者もいるが、代表レベル同士では異例。女子70キロ級世界選手権覇者の田中志歩(27=JR東日本)は男子90キロ級世界選手権覇者の村尾三四郎(25=JESエレベーター)らと乱取りを行い「びくともしなかった。技の入りとか勉強になった」と力の違いを実感し「今までコミュニケーションは試合前の円陣だけで直接話す機会がなかったので一体感につながる。打ち込みをするとお互いぶつかり合って心の壁がなくなる感じがします」と感想を述べた。

 男子100キロ超級の太田彪雅(28=旭化成)は、女子78キロ超級東京五輪金メダルの素根輝(25=パーク24)やかなり体格差のある女子57キロ級の白金未桜(20=筑波大2年)と組み合う場面も。「初めて組んでみて、意外と力が強いなと思った。新しい試みで今後良い方向につながっていくのではと思う」。これまで全く話したことがない女子選手も多かったというが「一回組んだら言葉はいらないですね」と合同練習こそが一番のコミュニケーションであることを実感していた。

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