【フィギュア】ペアの籠谷歩未、引退&復帰から臨む全日本「かおちゃんと一緒に出られてうれしい」

[ 2025年12月18日 07:00 ]

ペアの選手として現役復帰した籠谷(C)木下グループ
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 19日に開幕するフィギュアスケートの全日本選手権(東京・国立代々木競技場)に、籠谷歩未(25=木下アカデミー)が本田ルーカス剛史(23=木下アカデミー)とのペアで出場する。シングルの選手として昨季限りで一度は現役を引退したが、大学時代の後輩から誘いを受けて今年7月に復帰。初めての大会となった10月の東日本選手権を経て、大舞台へと臨む。

 「東日本は何も分からない状態で、とにかくプログラムだけ作って出たような状態でした。そこから、レベルが取れていなかったところなどを伸ばしていけるようにと練習してきた。練習したことを出し切って、自己ベストを更新できるように頑張りたい」

 かつて神戸クラブに所属し、幼い頃から同学年の坂本花織(シスメックス)らと中野園子コーチの指導を受けてきた。22年に同大を卒業。電機メーカー「デンソーテン」に就職して総務部で働きながら、仕事と両立して競技を続けた。3度目の全日本出場を果たした昨季限りで一度は引退。「スケートに区切りをつけて、会社でレベルアップをできるように頑張ろう」という思いで、3月の競技会を最後に仕事に専念した。

 ただ、5月の終わりに本田から突然「ペアをやってみませんか?」と誘いを受けた。連絡を取り合うことも久々で、なおかつ想定外の提案にビックリした。「驚きもあったし“やってみたいな”という思いもあった。でも、一度は引退を決断したので葛藤もあった。1カ月ぐらい悩みました」。高校時代にはペアのトライアウトに参加するなど、元々この種目には興味があった。

 気持ちが揺れ動く中、真っ先に相談したのが坂本だった。「自分の状況を知ってくれていて、一番、私のことを分かってくれているので」。カナダに滞在していた坂本にLINEを送ると、夜中にもかかわらず「起きてるよ」と返ってきた。そこから電話で話し、最終的には「やった方が後悔しないと思うよ」と背中を押された。

 本田と一緒に滑って感覚も確かめ合い、7月に復帰した。平日は午前4時過ぎに起きて神戸から京都・宇治のリンクに向かい、午前7時から11時30分頃まで練習。そこから神戸に戻って会社に行き、午後1時30分から5時30分頃まで働く。神戸と宇治は電車で片道2時間、車でも1時間30分。多忙を極めながら、競技と仕事を両立している。

 ペアの選手として臨む全日本。種目は違えど、再び坂本と同じ舞台に立つ。「今年の全日本は見に行こうとは思っていたけど、まさか自分が出る側になるとは思わなかった。かおちゃんと一緒に出られてうれしい」。将来的には「世界で活躍できる選手になりたい」という思いを抱く25歳。大観衆の前で、本田と息の合った演技を披露する。


 ◇籠谷 歩未(かごたに・あゆみ)2000年(平12)11月19日生まれ、兵庫県出身の25歳。5歳からスケートを始め、神戸クラブに所属する。シングルの全日本最高成績は21年の20位。現在は木下アカデミー所属。1メートル52。

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