大の里 悪天候で“唯一無二”社殿内で奉納土俵入り 一般公開なしも参拝客から「よいしょ」の声

[ 2025年5月31日 04:10 ]

奉納土俵入りをする横綱・大の里と、太刀持ちの高安(左)、露払いの竜電(代表撮影)
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 大相撲の新横綱・大の里(24=二所ノ関部屋)が30日、東京・明治神宮で奉納土俵入りを行った。雨天のため一般参拝客が入れない社殿内で実施。相撲協会幹部や横綱審議委員会の委員、家族らが見守る前で師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)と同じ雲竜型を披露した。土俵入りの前には横綱推挙状を授与された大の里は昇進の実感を改めて口にし、さらなる精進を誓った。

 「せっかくなら、みんなの前でやりたい」。大の里の切なる願いは届かず、晴れの舞台は「唯一無二」の場所だった。昨晩からの雨でこの日午前10時過ぎに土俵入りの一般公開は中止と決定。奉納する場所は横綱推挙状授与式を行う社殿内に変わった。コロナ下だった21年の照ノ富士が社殿内で土俵入りした例はあるが、相撲協会広報部によると、新横綱が明治神宮で土俵入りするようになった第41代の千代の山以降、悪天候による社殿内の実施は初という。

 太刀持ちに元大関の小結高安、露払いに竜電。ベテラン2人が脇を固めるなか大の里は雲竜型を披露した。口を真一文字に結び、腕の長さを生かして大きく手を伸ばし、力強く四股を踏むと「よいしょ」の声が遠くの一般参拝客から掛かった。最大の見せ場であるせり上がりは少し早くなったが、終始落ち着き払った所作で1分22秒の初仕事を成し遂げた。

 「あっという間に終わってしまった。初めて披露するので不安はあったが、堂々とできたと思う。夢がかなった」

 三つぞろいの化粧まわしは、師匠が17年春場所で新横綱優勝を果たした際に使用したもの。愛弟子の姿を真剣な表情で見守った師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)も「堂々とやっていたので一安心した。指先まで神経が行き届いていた」と及第点の評価を下した。

 31日に国技館で行われる尾車親方(元幕内・琴恵光)の引退相撲で一般ファンに横綱土俵入りを初披露する。「土俵の上でできるので違うと思う。怒濤(どとう)の1週間でしたので、これを機にしっかり頑張りたい」と、早くも名古屋場所(7月13日初日、IGアリーナ)を見据えていた。 (黒田 健司郎)

【太刀持ち高安「光栄なこと」】
 土俵入りで太刀持ちを務めた小結・高安(35=田子ノ浦部屋)は「二所ノ関親方の愛弟子ですから光栄なこと。素晴らしい記念すべき土俵入りを間近で見ることができた」と感慨深げに話した。17年1月には新横綱・稀勢の里の弟弟子として土俵入りで太刀持ちを務めている。当時を懐かしみながら「二所ノ関親方も素晴らしい四股、土俵入りでしたけど、大の里関も力強い四股でしたね」と感想を述べた。

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