リレー侍「ぶっつけ本番」攻めた結果の5位 起用法を土江Dが説明

[ 2024年8月10日 05:34 ]

<パリ五輪・陸上男子4X100メートルリレー決勝>5位に終わり肩を落とす(左から)桐生、サニブラウン、上山、坂井(撮影・岡田 丈靖)
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 男子400メートルリレー決勝で、日本は今季ベストの37秒78をマークしたが、5位で16年リオ五輪銀以来2大会ぶりの表彰台に届かなかった。

 予選1走だったサニブラウン・ハキーム(東レ)をエース区間の2区に日本代表として初めて配置。1走・坂井隆一郎(大阪ガス)、サニブラウン、3走・桐生祥秀(日本生命)、4走・上山紘輝(住友電工)のオーダーで勝負。3走までトップだったが、アンカー勝負で屈した。

 日本陸連の土江寛裕ディレクターがレース後に取材に応じ「どの選手でいっても、味が合ってがあって良いチームがつくれる状況」だったという。予選で2走だった柳田大輝(東洋大)を外した決断については「予選、その前の(DL)ロンドンでうまく走れなかった」と理由を挙げた。

 それを踏まえ、予選後にエースであるサニブラウンとスタッフで話し合い「ハキームが生かせる場所を選んだ方が良い。ハキームが一番力を出せる場所を相談し“2走でいきたい”となった」と土江ディレクター。その思いを尊重した上で、決勝メンバーを編成。前日の午後8時に「ぶっつけ本番」のオーダーを全員に伝え、直前の練習で初めてバトンをつなぐ短期決戦での攻めのレースとなった。

 決勝については「1、2走が決まらなかったが、ハキームは勇気を持って思い切り行ってくれた」とし、3、4走のバトンワークについては「ちょっと遠くて、一旦減速してしまった。(上山は)戦略通り思い切り行き、やらなきゃいけないことをやってくれた」と話した。

 「柳田がベストの状態なら違うオーダーになった。パーソナルコーチとしては悔しい」とし、ベストのオーダーは坂井→柳田→桐生→サニブラウンだったようで「結果的にはそう。そこにどう鵜沢、東田、上山を使うかだった。みんな使いたかったけど、私が決めきれなかったところも、もしかしたら敗因にあるのかもしれない」と語った。

 世界の表彰台に返り咲くためには、やはり個の力が不可欠。「サニブラウンだけでなく、例えば、鵜沢が200メートルでファイナルに残ってリレーに臨むとか、柳田、坂井もそう。準決勝とか、それ以上の走力の選手で固めないと難しい」と話し、今後の強化に向けて「ドメスティック(国内)になりすぎないこと。海外勢と普段からバチバチレースすることが成長につながる。国内での代表争いに目線が下がらないようにしないといけない」と課題を挙げた。

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