東京五輪銀の文田健一郎が準決勝進出決めた!グレコ40年ぶり&リベンジ金メダルへあと2勝

[ 2024年8月6日 00:20 ]

パリ五輪11日目 レスリング ( 2024年8月5日    シャンドマルス・アリーナ )

準決勝進出を決めた文田(ロイター)

 男子グレコローマンスタイル60キロ級は5日、東京五輪銀メダリストの文田健一郎(28=ミキハウス)が準々決勝でメフディセイフォラ・モフセンネジャド(イラン)を下し、準決勝に進出した。

 スタンドで見守ってくれている妻と愛娘のためにも負けるわけにはいかない。準々決勝でも難敵を寄せ付けなかった。

 4年越しの金メダル獲得を目指す戦いが始まった。パリ初戦は、最初に相手の消極的姿勢で1ポイントを先行すると、そこからローリング3回。一気に7ポイントをリード。最後は首投げを決め11―1で圧勝した。

 準々決勝も相手のペナルティーから1ポイントを先取し、そのままローリング4連続で一挙に9-0。第1ピリオド、1分43秒で決着をつける圧勝劇だった。

 21年東京五輪では金メダル確実と目されながら、決勝でまさかの敗戦。3年前の忘れ物を取りに行くパリに向けて「準備が足りなかったと思うので、ミスや後悔がない準備をしていきたい」と万全の準備を誓っていた。かつては豪快な投げ技にこだわったが、東京五輪の敗戦を機にスタイルを一変。勝負に徹して目的を果たし「これが勝つスタイルなら、僕はそれを貫く」と2度目の五輪内定時に語っていた文田が、グレコローマンの日本勢として1984年ロス五輪52キロ級の宮原厚次以来、40年ぶりの金メダル獲得へ突き進む。

 ◇文田 健一郎(ふみた・けんいちろう)1995年(平7)12月18日生まれ、山梨県出身の28歳。山梨・韮崎工高、日体大を経て、18年4月からミキハウス所属。中学で本格的に競技を始め、高校時代は父・敏郎さんが監督を務める韮崎工で史上初のグレコ高校8冠を達成。16年全日本選手権を初制覇し、17、19年世界選手権を制覇。21年東京五輪は銀メダル。日体大では男子フリースタイル57キロ級の樋口黎と同期。家族は妻・有美さん、長女・遙月ちゃん。

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