大迫傑　仮想パリ五輪のボストンマラソンで惨敗　取材ゾーン通らずSNSで「自分の弱さと向き合え」

　ボストン・マラソンでゴールする大迫傑＝ボストン（USAトゥデー・ロイター＝共同）
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　男子でパリ五輪代表の大迫傑（32＝ナイキ）は2時間11分44秒で13位だった。大迫は初マラソンだった2017年大会は3位で、今大会が7年ぶりの出場だった。森井勇磨（33＝京都陸協）が2時間9分59秒で、日本勢最上位の8位に入った。男子はシサイ・レマ（エチオピア）が2時間6分17秒で初優勝し、女子はヘレン・オビリ（ケニア）が2時間22分37秒で2連覇を達成した。

　男子の大迫は起伏の激しさから「五輪史上最難関コース」と評される今夏のパリ大会を想定したレースで、1桁順位すら逃す惨敗を喫した。スタートからの下り坂で海外勢に引き離され、その後も先頭争いに絡むことなく終わった。レース後は報道陣の待つ取材ゾーンに姿を見せず、SNSで自らのふがいなさに活を入れるかのように「自分の弱さと向き合え。逃げるな。戦い続けろ」とつづった。

　「タイムだけじゃない」と順位にこだわって臨んだ大会だった。だが、世界歴代4位の記録を持つレマが序盤からの独り旅で押し切った一方、大迫は5キロ地点でレマを追う集団からも遅れた。自身でも想定外のレース展開だっただろう。

　7年前、3位に入り華々しいマラソンデビューを飾った大会で、世界トップとの差を突きつけられた。五輪までは残り4カ月を切った。東京大会の6位を上回るために、残された時間は多くない。