【ラグビーW杯】今大会限りで退任のジョセフHC 試合後に人知れず涙 盟友の藤井NTD明かす

[ 2023年10月9日 17:11 ]

<日本・アルゼンチン>姫野と抱き合うジョセフヘッドコーチ(撮影・篠原岳夫)
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 ラグビー日本代表の藤井雄一郎ナショナルチームディレクター(NTD)が、W杯フランス大会での1次リーグ敗退が決まって一夜明けた9日、オンラインで会見に応じ、「上を目指していたが、(アルゼンチン戦は)最後に逆転するかどうかでできなかった。持っているものを全て出したが、勝ちか負けたかの責任は私に全部ある。真摯に受け止めて、次につなげたい」と総括した。

 4年前は1次リーグ4戦全勝で8強入りを果たしたが、今大会は2勝2敗で届かなかった。要因については「コロナの影響で(20年は)全く活動できなかった。その中で工夫してやったが、影響が全くなかったかと言えば、そんなことはなかったと思う」と指摘。藤井氏自身もリーグワン静岡の監督就任が決まっており、今後の代表強化は次期体制に引き継がれるが、「次につなげるようにレビューして、バトンを渡したい」と話した。

 藤井氏は現役時代、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチとともにサニックスでプレーし、盟友関係を築いた。ジョセフ氏の強い希望があり、18年には当時指揮していたサンウルブズでディレクターやGMを務め、翌19年には日本代表の強化副委員長に就任。同年8月には同委員長に昇格し、二人三脚でW杯2大会を戦ってきた。

 その盟友と作り上げた日本代表については、「コーチ陣もスタッフも変わらず、選手とも絆があった。家族のようなチームを目指した。そこは他のコーチにはない強み」と強調。前日の試合後は、宿舎ホテルで全選手、スタッフで慰労会を実施。その後、たまたま2人きりになった時、ジョセフ・ヘッドコーチは涙を流したという。

 「部屋でたまたま2人になった時に、ありがとうなって(言って)、その時だけ涙を流していた。あまり人前では涙を流さない男。2人でしんみりした」

 7年間、日本のために身を粉にして尽くした盟友に感謝した。

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