女子バレー 唯一3戦連続ストレート勝ちで首位!華麗なトスワークで途中出場・松井が流れ変えた

[ 2023年9月20日 05:30 ]

バレーボール パリ五輪予選第3日   日本3ー0プエルトリコ ( 2023年9月19日    東京・国立代々木競技場 )

<日本・プエルトリコ>第3セット、サービスエースを決め笑顔の松井(撮影・小海途 良幹)
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 04年アテネ大会から6大会連続の五輪出場を目指す日本は、プエルトリコに3―0で勝ち、開幕3連勝を飾った。東京大会では唯一の3試合連続ストレート勝ちで、セット率でB組の首位に立った。五輪予選は8チームが1回戦総当たりで戦い、上位2チームに来年の本大会出場権が付与される。日本は20日の第4戦でブルガリアと対戦する。

 リズムに乗れない。格下プエルトリコを突き放せない。第1セットこそ振り切ったが、第2セットは相手に先行を許す苦しい展開だった。その流れを変えたのがセッター松井だ。9―11とリードされた場面でコートに入ると、テンポの良いトスワークで古賀、井上らの強打を引き出した。

 「体の準備も頭の準備もできていた。今日は準備が良かった」

 途中出場で力を発揮できなかったネーションズリーグの反省から入念に準備した。ベンチでは足を動かし、イボイボが付いたボールを触って指先の感覚を研ぎ澄ませた。試合を見ながら相手ブロッカーの癖を分析。高さのあるトスでアタッカーを生かそうと考えていた。「あまりムードが良くなかったので、声を出して雰囲気をつくって、ブロックを見ながら丁寧に上げようと思った。リズムを変えるためにも少し余裕のあるトスを意識した」。

 第3セットも巧みに攻撃を組み立てた。自らもサービスエース、ツーアタックで得点を挙げた。中盤の10連続得点をお膳立てし、勝利の原動力になった。

 真鍋監督も「松井がリズムを変えた。特にトリッキーなトスが効果的だった。ディグディフェンスも、サーブも良かった。今日は松井に尽きる」と最大級の賛辞を並べた。

 世界ジュニア選手権、ユニバーシアードなどアンダーカテゴリーの国際大会の経験が豊富な司令塔。20年に日本代表に初招集された。ブラジル1部マリンガ移籍が決まっている。「自分がやらなきゃいけない環境に置かれることで精神的にも鍛えられる。高いブロックをどうかいくぐっていくか勉強したい」と高いレベルで技を磨くことを決断した。さらに成長した姿でパリ五輪の大舞台に立つ。

 ◇松井 珠己(まつい・たまき)1998年(平10)1月10日生まれ、千葉県出身の25歳。富山第一高―日女体大を経て20年デンソー加入。23年ブラジル1部マリンガ移籍。20年日本代表初選出。1メートル70、63キロ。セッター。

 ≪井上爆発!最多24得点≫井上が両チームを通じて最多の24得点を叩き出した。「仕事は点数を取ること。ブロック、サーブのポイントも出したかったけど、スパイクに集中した」と言う通り、全ての得点をアタックでマーク。特に第3セットは11得点と爆発した。チームとして苦しい時間もあったが「途中から入ってくる選手の活躍がチームに生きている」と振り返り、途中出場の選手が活躍したことを歓迎していた。

 ≪古賀要所で仕事 チーム2番目12得点≫主将の古賀は「スタートが苦しかったけど、後半修正してストレートで勝ち切れて良かった」とホッとしたような表情で試合を振り返った。自らもチーム2番目となる12得点をマーク。勝負どころで大事なポイントを決め、エースの役割を果たした。チームは3試合連続ストレート勝ちで勢いづいているが「明日も大切な試合。その後の3試合も大切」と冷静に次戦を見据えた。

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