霧馬山「大関で鶴竜親方断髪式」約束果たし「本当に良かった」 恩人の兄弟子に感謝

[ 2023年5月30日 05:10 ]

夏場所千秋楽から一夜明け、会見で笑顔を見せる霧馬山
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 大相撲夏場所で11勝を挙げてモンゴル出身6人目の大関昇進を確実にした関脇・霧馬山(27=陸奥部屋)が千秋楽から一夜明けた29日、東京・両国国技館内で会見。昇進への支えとなってくれた兄弟子・鶴竜親方(元横綱)への感謝の言葉を口にした。31日に開かれる名古屋場所(7月9日初日、ドルフィンズアリーナ)の番付編成会議と臨時理事会を経て大関昇進が正式決定する。

 大関に昇進する霧馬山は、恩人との約束を果たした。部屋の兄弟子で同郷・モンゴル出身の鶴竜親方の断髪式が6月3日に控えており、そこに新大関として臨むことを誓っていた。日頃から的確な指導を受け、出稽古にも必ず付いてきてくれるという良き理解者へ、有言実行の恩返し。「約束通りになったので本当に良かった」。15日間の重圧から解放され、安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 同親方のアドバイスは、夏場所中にも生かされた。攻め込まれる相撲など消極的な内容も見られた前半戦に「硬くなっている。いつも通りの気持ちでいけ」と激励を受けて立ち合いを改善。12日目の大関・貴景勝戦では「一番気持ち良かった」と自画自賛の速攻相撲で10勝目を挙げて昇進を決定づけた。

 鶴竜親方の断髪式の後には、4年ぶりに故郷へ帰れることが決まった。場所前に師匠の陸奥親方(元大関・霧島)から「(大関に)上がったら帰ってもいい」と言われており、凱旋への必須条件を見事にクリア。「地元で親戚とか友達とかに会うのが一番楽しみ」と目を輝かせた。

 31日に大関昇進が正式決定し、伝達式が行われる。注目の口上は既に練習しているというが「まだ早いと思います」と笑顔で明かさなかった。陸奥親方と鶴竜親方はともに大関昇進時に「稽古に精進」という言葉を用いている。「稽古するしかない」が口癖の努力家も2人の師と同じ言葉を使うのか、決意表明に注目だ。

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