マスターズ史上最小兵の比嘉一貴は予選通過絶望的、倒木目撃には「すぐにプレーに戻れなかった」

[ 2023年4月8日 23:25 ]

米男子ゴルフツアー マスターズ第3日 ( 2023年4月8日    米ジョージア州 オーガスタナショナルGC=7545ヤード、パー72 )

第2ラウンド、通算6オーバーに終わった比嘉一貴
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 前日、悪天候などの影響ため延期となった第2ラウンドの残りが行われ、通算4オーバーで15番グリーンから出た比嘉一貴(27=フリー)は15番で幸先良くバーディーを奪うも、16番から3連続ボギーと通算6オーバーにスコアを落とした。マスターズ史上最小兵(従来はウーズナムの1メートル65)となった身長1メートル58の比嘉の挑戦は予選通過が絶望的となった。

 気温は前日から20度以上下がり、気温8度と冷たい雨の中で極寒の再開となった。比嘉は早朝の練習でもトラックマンを使い、寒さによる飛距離低下もデータを取った上で臨んだが、それでも予想以上に苦戦。「思ってたより15ヤードくらい飛んでなかった。これが経験不足かなと思います」と振り返った。

 雨を含んだグリーンも予想以上に重かったという。15番パー5でのイーグルパットは「オーバーするつもりで打ったのがショートしてましたし(3パットとなった)16番も思ったよりも重くなっていると感じました」と振り返った。

 前日は前代未聞の「倒木」アクシデントも目撃した。第2ラウンド途中、17番ティー付近にそびえる30メートル級の松の木が3本倒木。その時、比嘉は隣接する15番のグリーン上にいた。「すごい大きな木が目の前から消えて、ドーンという音とメキメキメキという音が聞こえて。ケガ人はなかったのは良かったですけど一歩間違えば僕の家族がそこでみていたかもしれない。本当に何もなくて良かったですけどすぐにはプレーに戻れなかったです」と振り返った。
 初のマスターズはほろ苦い結果となり「会場に入ったら雰囲気に飲まれ、いつも通りのルーティンでやってはいたんですが、肩の力が入ったり、堂々とできなかったなと思います。もっと経験積んで自信持ってプレーできるようにならないといけない。まだ準備不足だったなと思います」と話した。

 一方でこの3週間は東北福祉大の先輩、松山英樹(31=LEXUS)と過ごし、貴重な経験を積んだ。「松山さん自身からも“ここに来て欲しい”というのを感じたので早く同じ舞台で戦えるように頑張りたいですし、松山さんを脅かせる存在になりたいです」と話していた。

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