細野勇策 1差3位発進 日本人32年ぶりレフティーVだ

[ 2023年3月31日 04:45 ]

男子ゴルフツアー東建ホームメイト・カップ第1日 ( 2023年3月30日    三重県 東建多度CC名古屋=7062ヤード、パー71 )

7番、ティーショットを放つ細野勇策(撮影・井垣 忠夫)
Photo By スポニチ

 20歳のレフティー、細野勇策(ロピア)が1イーグル、6バーディー、2ボギーの6アンダー、65をマークし、3位と好スタートを切った。首位とは1打差。91年ダイドードリンコ静岡オープンの羽川豊以来、32年ぶりの日本人レフティーVを目指す。金谷拓実(24=Yogibo)と今平周吾(30=ダイヤ)が64で首位に並んだ。

 日本人レフティー32年ぶりの優勝に向けて細野が好スタートを切った。インから出て17番パー5では1打目を左ラフに外したものの、残り225ヤードから4Iで2オン。約7メートルのイーグルパットをねじ込んだ。後半も着実にバーディーを積み重ね、トップとは1打差。「これがあと3日間続けばいいかな」とうなずいた。

 心臓に病気を抱え、生後2カ月で手術を受けた。小学生の頃は水泳も医師の許可が必要だった。徐々に制限は少なくなったが、筋力トレーニングは心臓に負担をかけないように自重トレに限定していた。しかし昨年12月の最終予選会で8位となりツアー本格参戦が決定し、オフにはジム通いを解禁。1年間戦い抜く体をつくるため食トレも併せて行った。「限界になったところからいっぱい食べるように」と大好物の肉や米を腹に詰め込みオフの約3カ月で体重は約8キロ増の80キロに。パワーアップして開幕を迎えた。

 高校3年でプロに転向し、プロ2戦目だった昨年4月のISPSハンダ欧州・日本トーナメントゴルフで2日目に62と爆発し、初めて予選通過。16位と好成績を残した。「自分が爆発すればレギュラーツアーで戦えなくはない」。プロとしての自信につながった。

 ゴルフ界では少数派のレフティーで普段の生活も全て左利き。「父親が右に直そうとしたとは聞いたんですけど、自分が嫌がった」と幼少期からレフティーを貫いてきた。今季の目標はシード権獲得。「自分のスタイルを崩さずにやっていけたら、上位に行けるんじゃないかな」。20歳はプロ4戦目での快挙を見据える。

 ◇細野 勇策(ほその・ゆうさく)2003年(平15)1月9日生まれ、山口県出身の20歳。父・誠一さんの影響で6歳でゴルフを始める。小学6年時の全国小学生選手権で優勝。21年に高校3年でプロ転向。昨季は3試合に出場し賞金ランク125位。最終QTで8位となり今季からツアー本格参戦。1Wの平均飛距離は290ヤード。1メートル77、80キロ。

 ≪金谷7バーディー首位タイ≫金谷は計7バーディー(ボギーなし)を奪った。インから出て11番で第1打を左に曲げながらしぶとくパーを拾うと、12、13番の連続バーディーで加速した。国内ツアーでは21年のこの大会を最後に勝利がないが、2月にアジアツアーで初優勝し自信を回復した。同組の石川の存在も好スコアを後押しした。「学生の頃から一緒に回ることが多くて、いつもリズム良くプレーできる。(同じ組み合わせの)明日(第2日)も楽しみ」とうなずいた。

続きを表示

2023年3月31日のニュース