【玉ノ井親方 視点】面白い十両V争い 緻密な相撲が光る落合、朝乃山は相撲勘戻ってきた

[ 2023年3月20日 19:20 ]

大相撲春場所9日目 ( 2023年3月20日    エディオンアリーナ大阪 )

<大相撲春場所9日目>白鷹山(左)を送り出しで破る落合(撮影・成瀬 徹)
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 今場所は十両も面白い。新十両の落合は大きな体に似合わず器用。前に出る圧力があって、組んでも良く、足技もある。白鷹山戦は緻密な相撲が光った。左の相四つだったが、右から絞って相手の左を自由にさせず、右足で白鷹山の左足を蹴って態勢を崩して送り出した。8日目の志摩ノ海戦も土俵際で蹴返しを見舞って逆転勝ちするなど、相撲勘の良さと技の引き出しの多さを感じさせた。対戦相手にすれば何をやってくるか分からないタイプなのでやりくにいだろう。

 一方、朝乃山は勝ち越しを決め来場所の再入幕を確実にした。今場所は危なげのない相撲が多く、4日目に逸ノ城に敗れはしたが、内容は悪くなかった。いろいろな力士と稽古を重ね、本場所の土俵にも慣れ、相撲勘もだいぶ戻ってきている。このまま勝ち星を伸ばせば、幕内の番付も上がる。ぜひ優勝して戻りたいところだ。(元大関・栃東)

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