翠富士ストレート給金 身長20センチ差、体重72キロ差でも単独首位守った!静岡出身初Vの夢見えた

[ 2023年3月20日 04:39 ]

大相撲春場所8日目 ( 2023年3月19日    エディオンアリーナ大阪 )

碧山(左)を寄り切りで下す翠富士(撮影・成瀬 徹)
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 単独首位の平幕・翠富士が全勝を守り、初日から8連勝で幕内勝ち越し一番乗りを決めた。1メートル71、117キロの幕内最小兵が、自身より20センチ高く、72キロ重い碧山を破り、場内は大歓声に包まれた。小結・大栄翔は1敗を守り、高安は2敗に後退した。

 小兵の翠富士が満員の場内を大いに沸かせた。強烈なカチ上げから突っ張られても下がらず、得意の肩透かしで崩した後は真っ向から押して右前ミツで寄り切った。「肩透かしでいこうと思ったけど、なんだかんだで押しになりました」。過去の対戦で2度決めている得意技を今回も最初から狙っていったが、基本である「押し」も力強いことを示す結果になった。

 自身初のストレート勝ち越しで折り返し。「このまま単独(首位)を守れたらなと思います」。まだ8日目だが意識せずにはいられず、寝ていても夢に出てくるという。「なぜか千秋楽10勝3敗で終わってました(笑い)。正夢にならないように頑張ります」。良い緊張感を持ったまま勝ち星を積み重ねれば、静岡県出身力士初の優勝という「夢」も現実味を帯びてくる。

 小よく大を制す内容に、自然と場内は盛り上がる。昔から小兵だった翠富士は少年時代「大きい人に勝つのが気持ちよかった」と相撲の魅力に取りつかれた。「相撲をやっている子で(体が)小さくてやめちゃう人もいっぱいいる。小さくても勝てるんだぞってところを見せてあげたい」。幕内最小兵の活躍が、体の小さな子供たちに大きな夢を与える。 

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2023年3月20日のニュース