新十両・落合が勝ち越し「目標だったのでよかった」“令和の怪物”が“平成の怪物”超え

[ 2023年3月20日 15:47 ]

大相撲春場所9日目 ( 2023年3月20日    エディオンアリーナ大阪 )

<大相撲春場所9日目>白鷹山(左)を送り出しで破る落合(撮影・成瀬 徹)
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 史上最速の所要1場所で新十両昇進を果たした落合(19=宮城野部屋)が白鷹山(27=高田川部屋)を破って8勝目を挙げ、初めての十両で早くも勝ち越しを決めた。

 立ち合いから左四つに組み合うと、自身より20キロ重い白鷹山の馬力に後退したが、先に右上手を引いてこらえた。徐々に右上手を浅くしていって相手を左半身にさせると、機を見て右足で相手の左足を払ってから上手出し投げで崩して勝負あり。前日と同様に、うまさが光る内容だった。

 攻め込まれたことについては「最悪の相撲だった」と反省。狙っていた展開にはならなかったが「どういう体勢になっても慌てず落ち着いていくことを意識しているので」と冷静に対応した。この2日間はこれまでに比べてやや攻め込まれる場面もあったため「本来なら立ち合いから押していくことを意識しているけど、まだまだ本場所でうまくいかない」とさらなる内容の改善を自身に求めた。

 “令和の怪物”が歴代の“怪物”を超えた。落合と同じように無敗のまま関取に昇進したのは、元横綱・輪島、元大関・武双山(現藤島親方)、元大関・雅山(現二子山親方)の過去3人。その中で、新十両場所の勝ち越し決定が一番早かったのは「平成の新怪物」と呼ばれた雅山の10日目だった。それを上回る早さで十両の勝ち越し第1号。「目標だったのでよかったです」と一つ胸をなで下ろした。

 1敗で朝乃山(29=高砂部屋)、逸ノ城(29=湊部屋)の幕内優勝経験者2人とともに十両の優勝争い首位を並走。10代で十両優勝を飾れば、師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)以来となる。憧れの大横綱と肩を並べる記録へ向かう残り6日間、優勝への意識は「全くない」と平常心を貫いた。

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