NBAサンズの新オーナーはNCAA優勝メンバー ミシガン州立大出身のイシュビア氏が史上最高額で買収

[ 2022年12月21日 08:35 ]

NBAサンズを買収することになったマット・イシュビア氏(AP)
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 バスケットボール男子の全米大学選手権(NCAAトーナメント)の優勝メンバーが、アリゾナ州フェニックスに本拠を置いているNBAサンズとWNBAマーキュリーをリーグ史上最高額となる約40億ドル(約5280億円)で買収することになった。

 AP通信やスポーツ専門局のESPNが20日に報じているもので、差別発言問題などでNBAから1年間の職務停止処分を科せられているロバート・サーバー現オーナー(61)からチームを譲り受けるのは、米住宅ローン系の金融会社、ユナイテッド・ホールセール・レンダー(ミシガン州)を抱えるUWMホールディングスのマット・イシュビア最高経営責任者(42)。同社の株式を22%保有している兄のジャスティン・イシュビア氏(45)も経営に参画する見込みとなっている。

 NBAの買収における過去最高額は2019年にネッツを保有することになったジョー・ツァイ氏(58)の23億5000万ドル(約3102億円)だったがこれを大幅に上回った形。ただしESPNによれば、ロサンゼルス(カリフォルニア州)に本拠を置くレイカーズが売却した少数オーナーのための株式の評価額はそれを超える50億ドル(約6600億円)に達している。

 イシュビア氏は2000年のNCAAトーナメント決勝でフロリダ大を89―76で下して2度目の優勝を飾ったミシガン州立大(シーズン全体で32勝7敗)の一員で、奨学金のない自主入学組(ウォーク・オン)だった当時1年生のガード(178センチ)。チームメートにはその後NBAのスラムダンク・コンテストを2度制することになるジェイソン・リチャードソン(ウォリアーズほか)、モーリス・ピーターソン(ラプターズほか)、マティーン・クリーブス(キングスほか)といったNBAプレーヤーがいた。

 卒業後はビジネスの道に入り、1986年に父親が設立した会社を引き継いで経営者となった。フォーブス誌によれば総資産は51億ドル(約6732億円)で、自身がバスケ選手だったことからNBAのアダム・シルバー・コミッショナー(60)や他チームの各オーナーとの面識や交流もあった。さらにNBAもしくはNFLのチーム買収にかねてから本腰を入れていたと伝えられている。

 なおサンズは20日、地元フェニックスで八村塁(24)が所属しているウィザーズと対戦する。

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2022年12月21日のニュース