貴景勝 綱獲りへの鍵は精神力「意識していないところで潜在的な気合が乗ってくれれば」

[ 2022年12月21日 15:22 ]

若い衆の稽古を見つめる貴景勝(撮影・前川 晋作)
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 大相撲の大関・貴景勝(26=常盤山部屋)が21日、東京都板橋区の同部屋で稽古を行った。この日は相撲は取らず、四股や鉄砲、ぶつかり稽古などの基礎運動で汗を流した。

 冬巡業では三役力士らと積極的に申し合い稽古を行ってきた。「いつもは場所が終わってからしっかり基礎に時間を費やして体を戻して実戦という感じですけど、巡業で前倒しに稽古できたので、今はおろそかになっていた基礎をしっかりと」。巡業で充実した稽古を積み、今は体づくりに重点を置いている。

 九州場所は三つ巴の優勝決定戦で敗れて惜しくも優勝を逃したが12勝を挙げたため、初場所(来年1月8日初日、東京・両国国技館)では綱獲りの期待もかかる。「そういうチャンスは何回も来るものではないですし、やるしかないと思っています」と気持ちは高まっている。「いつも一生懸命やるべきことをやって場所に臨んでいるので特に変わったことはないけど」と前置きした上で「意識していないところで潜在的な気合が乗ってくれればいいなと思っています。それを空回りさせるのも良い状態に持っていくのも自分の精神力だと思う。あとは精神的な部分に懸けたい」と独特の表現で思いを語った。意識しすぎず、内に秘めた闘志を力に変えることが綱獲りへの鍵になる。

 22歳で大関に昇進した貴景勝は現在26歳。来年へ向け「変に考えずに挑戦していきたい」と抱負を述べた。大関に昇進してからの4年間で、関脇陥落、大関復帰、優勝、2度の綱獲り失敗などさまざまな経験をしてきた。来場所の番付では一人大関となり看板力士としての大きな重圧ものしかかる。その中でも「20歳ぐらいの時のような感覚で、怖いもの知らずというか、はつらつとした気持ちで相撲を取っていきたい」と初心に返ることを目標に掲げた。今年2度経験した“準優勝”の悔しさを糧に、番付の頂点を目指して2023年は新たな気持ちで挑んでいく。

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