大野将平“引退”へ 第一線退き指導者の道へ 柔道男子73キロ級五輪連覇

[ 2022年12月15日 04:40 ]

大野将平
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 柔道男子73キロ級で16年リオデジャネイロ、21年東京五輪を2連覇した大野将平(30=旭化成)が、第一線を退き指導者に転身する可能性があることが14日、関係者の話で分かった。現在、日本オリンピック委員会(JOC)が実施する来年度のスポーツ指導者海外研修事業への申請準備を進めており、来月中旬にも合否が判明。合格した場合、去就に関してどんな決断を下すかが注目される。

 山口県出身の大野は中学で上京し柔道私塾「講道学舎」に入門。地道な稽古で頭角を現し、天理大4年だった13年に世界選手権を初制覇。16年リオ五輪を制すと、昨夏の東京五輪では日本柔道史上7人目の連覇を達成した。圧倒的な強さと共に、勝っても感情を表さない振る舞いや、試合前後の丁寧な礼で、世界の柔道家からも尊敬を集める存在だった。

 東京五輪後は今年4月の体重無差別で争われる全日本選手権には出場したものの、自階級では実戦復帰を果たしておらず、来年の世界選手権代表入りは絶望的。複数の大会を心身の状態不良で欠場したことで、今月になって全日本柔道連盟の強化指定からも外されていた。稽古やトレーニングは継続しているといい、本人による意思の表明が待たれる。

 ◇大野 将平(おおの・しょうへい)1992年(平4)2月3日生まれ、山口県出身の30歳。7歳で柔道を始め、東京・世田谷学園高―天理大―旭化成。中高時代は柔道私塾「講道学舎」に所属。世界選手権は4度出場し、13、15、19年の3度制覇。16年リオデジャネイロ五輪、21年東京五輪で日本柔道史上7人目の五輪連覇を果たした。得意技は大外刈り、内股。右組み。1メートル70。

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