日大出身・尊富士が圧勝で序ノ口V「上で活躍してから喜びを感じたい」見据える先は関取の地位

[ 2022年11月25日 11:50 ]

大相撲九州場所13日目 ( 2022年11月25日    福岡国際センター )

<九州場所12日目>小山桜(左)をよりきりで破る尊富士 (撮影・成瀬 徹)
Photo By スポニチ

 今場所から序ノ口の番付に名前が載った、日大相撲部出身の尊富士(23=伊勢ケ浜部屋)が小山桜(16=式秀部屋)を下してただ一人の全勝を守り、序ノ口優勝を決めた。

 立ち合いすぐに二本差して真っ直ぐ前に出て寄り切り。全く危なげのない相撲でデビュー場所の優勝を決めた。「もっと上を目標にしているので、もうちょっと相撲取りたかった」。既に部屋で幕下力士たちと稽古を積んでいる尊富士にとっては少し物足りなかったようだ。「とりあえず優勝できてうれしい気持ちと安心した気持ちはあるけど、自分の目標は高いものなので、上で活躍してそこから喜びを感じたいと考えている」。幕下以下は7番しか相撲を取らないが、気持ちは毎日同じように作ってきた。「関取衆に囲まれている部屋なので、取組ある日もない日も変わらず、毎日相撲取れるんだという気持ちでいました」。幕内力士が6人もいる環境に刺激を受け、早くも関取になることを意識した心構え。常に上の番付を目指す姿勢がにじみ出ていた。

 この日朝、部屋の横綱・照ノ富士(30)から「優勝してこいよ」と言葉を受けて送り出された。「プロの世界で勝てる体づくりを一から教えてもらっている」と慕う横綱からの激励に応えた。目指す力士像はもちろん尊敬する横綱。「(照ノ富士が)序二段まで落ちてそこから横綱という舞台に立っているので(自分も)“やれるんだ”という気持ちで自分を信じて必ず関取になる」。デビュー場所を全勝で飾り、大きな夢を描いた。


 ◇尊富士 弥輝也(たけるふじ・みきや)本名=石岡弥輝也。1999年4月9日生まれ、青森県五所川原市出身の23歳。6歳の頃に青森・つがる相撲クラブで相撲を始め、つがる市立木造中3年時に全国都道府県中学生大会3位。鳥取城北高1年時に全国高校金沢大会8強。3年時に全国高校総体3位。日大2年時に全日本大学選抜金沢大会準優勝。全国学生体重別大会135キロ未満級準優勝。日大を卒業後、伊勢ケ浜部屋に入門。22年秋場所で初土俵。1メートル83、141キロ。

続きを表示

この記事のフォト

2022年11月25日のニュース