アメフト立命大 22年は冷や汗発進 伊佐主将の怒声で後半ようやく逆転 「いつも穏やかな伊佐さんが」

[ 2022年9月2日 06:00 ]

関西学生アメリカンフットボール1部リーグ   立命大28―14京大 ( 2022年9月1日    たけびしスタジアム京都 )

<立命大・京大> 第4Q、勝ち越しのタッチダウンを決める立命大RB山崎大央 (撮影・後藤 大輝)
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 22年シーズンが京都市のたけびしスタジアム京都で開幕した。7年ぶりの甲子園ボウル出場を狙う立命大は京大に大苦戦。前半を7―14で折り返し、後半の3TDで何とか振り切った。

 主将の本気がチームを救った。14年から不敗の京大に、7―14とリードを許したハーフタイム。WR伊佐の怒声がロッカールームに響いた。

 「いつも練習でやっていることができていない。自分たちのできることをやろう」

 チーム事情で8月上旬に副将から昇格。首脳陣に告げられ、少し驚いた後、腹をくくった。「うまい言葉でまとめることは難しい。だから自分は態度で見せて、引っ張っていこう、と決めた」
 美辞麗句ではなく、心から出た言葉が選手のハートを打つ。QB庭山のプレーにキレが戻ったのは、後半のキックオフを聞いてからだ。自陣20ヤードからのシリーズ。渾身(こんしん)のランで攻撃のリズムをつくり、2分58秒にRB平松の同点TDランに導く。「いつも穏やかな伊佐さんが熱い思いをぶつけてくれた。勝ち切れたことをみんなに感謝している」。薄氷の逆転勝利。戦術や技術でなく、メンタルで“アジャスト”できた1勝が誇らしい。

 「前半は自分の経験不足が出た。今後の試合は、力を積み上げていくしかない」

 司令塔は、3年ぶりに復活した通常リーグ戦に臨む意気込みを口にした。いきなり試練が訪れたシーズン。波乱の一年を予感させる豪雨が試合終了とともに降り出した。 (堀田 和昭)

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2022年9月2日のニュース