張本が雪辱V 日本のエース貫禄、1月全日本で敗れた吉村に完勝 パリ五輪へ前進

[ 2022年8月15日 05:30 ]

卓球 Tリーグ・ノジマカップ最終日 ( 2022年8月14日    神奈川・トッケイセキュリティ平塚総合体育館 )

男子決勝戦、ポイントを挙げガッツポーズの張本(撮影・島崎忠彦)
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 男女の準決勝と決勝が行われ、男子は張本智和(19)が琉球勢対決となった決勝で吉村真晴(29)に4―0で完勝して初代王者となった。3月のライオンカップ・トップ32に続き24年パリ五輪シングルス代表選考ポイント対象大会を制し、目標に向けて一歩前進した。女子は早田ひな(22=日本生命)が東京五輪団体銀メンバーの平野美宇(22=神奈川)を4―1で下して優勝した。

 日本のエースが強さを見せつけた。今季からチームメートとなった吉村との決勝は第1ゲームこそ競り合いになったが、その後は圧倒。3ゲーム連取で迎えた第4ゲーム。10―4となると、吉村は“お手上げ”とばかりにロブを上げ、張本がスマッシュを連打。会場を沸かせて試合を締めくくった。

 1月の全日本選手権で敗れた吉村にリベンジしての優勝。張本は「素直にうれしいです。初めて(琉球の)赤いユニホームを着て、しっかり変わった自分を見せたかった」と胸を張った。

 昨夏の東京五輪ではエースとして団体銅メダル獲得に貢献したが、シングルスは16強止まり。「パリで金メダル獲得」を目標に掲げ、その実現のために移籍。先月のチャンピオンズ欧州サマーシリーズ男子シングルス優勝、今月のコンテンダー・チュニスでは混合、男子ダブルスで優勝と国際大会で結果を残した。

 国内でも選考対象大会2連勝と、目標へ一歩ずつ前進した。張本は「やらなきゃいけない大会を見定め、勝つべきところで勝つプランは立てていた」と言い切り、次の選考対象大会となる全農カップ・トップ32(9月3~4日、福岡市)に向け、「相手が向かってきても自分が気持ちで上回っていれば、怖さはない」と気合を入れた。

 《吉村脱帽「張本が強すぎた」》10歳年下に完敗した吉村は「張本が強すぎた」と脱帽し「とりあえず決勝進出が目標だった。苦しい試合を自分らしく乗り切れたので、意味ある、充実した大会だった」と振り返った。16年リオ五輪団体銀メンバー。昨夏の東京五輪を見て「また、あの舞台に立ちたい」と日本代表返り咲きを決意。現在は用具やプレースタイルも見直している途中で「必ず(代表に)帰ってきます」と巻き返しを誓った。

 ▽卓球パリ五輪シングルス代表選考基準 22年全日本選手権終了翌日から24年全日本選手権終了日を対象期間とし、日本協会の強化本部が指定した選考会、国際大会で選考ポイント上位2人を選出する。全日本選手権、代表選考会に加えてアジア大会、世界選手権、Tリーグ(個人戦、リーグ戦)が対象となっている。

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