みなみが新記録!87ホール連続ノーボギー「分かってなかった。誰かに言われて“えっ”て。ハハハ」

[ 2022年8月13日 05:15 ]

女子ゴルフツアー NEC軽井沢72第1日 ( 2022年8月12日    長野県 軽井沢72ゴルフ北C=6679ヤード、パー72 )

3番、バーディーを決めギャラリーの祝福に応える勝(撮影・会津 智海)
Photo By スポニチ

 勝みなみ(24=明治安田生命)が14番までボギーなしを継続、国内女子ツアーの連続ボギーなし記録を87ホールまで伸ばし、山下美夢有(21年、86ホール)を抜き、歴代1位の新記録となった。直後の15番でボギーを叩き記録更新は止まったが、5バーディー、1ボギーの68で回り、4アンダーは首位と3打差の6位の好発進。石井理緒(22=サーフビバレッジ)が7アンダーで単独首位に立った。

 いかにも勝らしい記録達成だった。11番パー4で第1打を左に曲げ、戻すだけの大ピンチ。それでも残り104ヤードの第3打を2メートルにつけ、難なく切り抜ける。新記録に王手の14番も重圧などどこ吹く風。いとも簡単にパーパットを沈めてみせた。それもそのはず。「全然分かってなかった。誰かに新記録と言われて“えっ”て。ハハハ」と豪快に笑った。

 これも運命のいたずらか。本人は記録も知らぬまま、直後15番では第1打を“チョロ”してしまう。「ダフっちゃって200ヤードも届かなかった。恥ずかしかったです」。大東建託いい部屋ネット最終日の17番以来、実に88ホールぶりのボギー。16番でバウンスバックし、チョロの恥ずかしさからは解放されたが、記録ストップもまた勝らしかった。

 むろん87ホールも続いた連続ボギーなし記録が色あせることはない。勝といえば攻めのゴルフ。バーディーも多いが、ボギーも少なくなかった。「だいぶ成長を感じる。守るホールは守る。メリハリができてる」。以前は所構わずピンを狙ったが「グリーンに乗れば5~6メートルを残してもバーディーパット」と考え方を変え、ゴルフも変わった。

 うれしいニュースは重なるもの。2日間で8ボギー、2ダブルボギー、ダブルパーを叩き、予選落ちした全英女子オープンから帰国した9日、荷物4個をロストバゲージ。3つは戻ったが、唯一、不明だった母・久美さんのカバンも所在が判明した。勝は「母はダッフィー(ディズニーキャラクター)と旅をしていて心の支えなんです。その人形も入っていて“ダッフィーがいなくなっちゃった”みたいなことをずっと言ってたので良かったです」と笑った。

 15歳でツアー最年少V、前々週は史上初の4日間ボギーなしで優勝。それでも勝は「最少スコアとかは興味ありますけど、記録を残したいとかはなくて」と無邪気に笑う。これも強さの秘訣(ひけつ)。87ホール連続ボギーなしの金字塔もまた、通過点なのだ。

 《男子の最長は横田の83ホール連続》勝が国内女子ツアーで87ホール連続ボギーなしとし、記録が残る90年以降では歴代1位となった。21年に山下美夢有が記録した86ホールが2位、3位は21年の若林舞衣子(85ホール)、4位は15年の申ジエ(81ホール)。以下、03~04年にソレンスタム、16年にチュティチャイが記録した80ホールが5位に続く。また、男子は99年以降では03年に横田真一が記録した83ホールが歴代1位になっている。

続きを表示

2022年8月13日のニュース