男子ゴルフ・星野陸也 球を操ることの楽しさ教えてくれた5W 夢は海外メジャー制覇

[ 2022年7月27日 06:00 ]

今年の全米オープンゴルフの会場で「相棒」の5Wを手に笑顔の星野陸也

 【私の相棒!】近い将来の世界進出が期待される男子ゴルフの星野陸也(26=興和)が「僕の相棒」と絶大な信頼を置くのがスリクソンZTXの5W。初の海外メジャーだった18年全米オープン、松山英樹とともに日の丸を背負った東京五輪ではともに自分史に刻む大会初日の第1打にこの5Wを選択した。

 出合いは中学1年の時。父・宏さんに買ってもらった初のフルセットにこの1本があった。

 「今のクラブと違う弾道がめくれ上がっていく感じとか好きなんです。フェースの食いつき感もあって操作がしやすいし、スピンが入るからボールが止められるのもいい」

 クラブに関する知識は日本屈指。高校1年の頃からゴルフショップやクラブ工房に入り浸り、数多くのクラブを試打した。自宅にはパターだけで100本以上。コレクションは自室からあふれ「クラブと一緒に寝ている状態」と笑う。過去にはクラブについて松山から意見を求められたこともある。

 そんなクラブマニアがどうしても手放せないのがこの5W。既に廃番となっているこのモデルを中古ショップなどで探し回り、今でも4個前後のストックを有している。クラブの進化は日進月歩。特に飛距離の進歩には目を見張るものがある。そのことは十分承知だが、球を操ることの楽しさを教えてくれたのがこのクラブなのだ。

 実戦の中での操作性に加え、手放せない理由はもう一つある。「調子が悪くなった時のチェック材料として今まで替えてないクラブを打つのは凄く大事なことなんです」。この5Wを打てばスイングが悪いのか、クラブが合っていないのか、不調の原因がすぐに分かるという。

 ゴルフ人生の「ゴール」と思い描くのは松山に続く海外メジャー制覇。「思い入れのあるクラブ。使い続けたい」。夢達成の瞬間にも傍らにはこの5Wがあるはずだ。 (石川 勝己)

 ◇星野 陸也(ほしの・りくや)1996年(平8)5月12日生まれ、茨城県出身の26歳。6歳からゴルフを始め、茨城・水城高時代に13、14年の関東ジュニアを連覇。その後、日大を2年で中退し、16年プロ転向。18年フジサンケイ・クラシックでツアー初優勝。ツアー通算5勝。1メートル86、76キロ。

続きを表示

2022年7月27日のニュース