小平奈緒が現役引退表明 今年10月の全日本距離別がラスト 「長い人生スケートだけで終わりたくない」

[ 2022年4月12日 15:36 ]

<小平奈緒会見>会見に臨む小平奈緒(撮影・小海途 良幹)
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 18年平昌五輪スピードスケート女子500メートル金メダルの小平奈緒(35=相沢病院)が12日、長野市内で会見して22~23年シーズンの開幕戦となる10月の全日本距離別選手権(長野市エムウエーブ)を最後に現役を引退することを表明した。

 「今年10月の全日本距離別の500メートルを競技人生のラストレースにすることを決意したことをご報告させていただきます。体をある程度、自由にできる状態でもう1度レースがしたい。育ててもらった信州でラストレースがしたい。まだまだ滑り続けることはできると思っている。トレーニングを積めば、世界で戦えるまでもっていける気持ちもあるが、長い人生を考えた時にスケートだけで人生を終わりたくない気持ちが強い」

 10年バンクーバー五輪から4大会連続で五輪に出場。バンクーバーの団体追い抜きで銀、18年平昌五輪の500メートルで金、1000メートルで銀と通算3つのメダルを獲得した。一時代を築いたスプリンターが地元・長野でのレースを最後にスケート靴を脱ぐ。

 1月中旬に右足首を捻挫した影響もあり、2月の北京五輪は連覇を狙った500メートルで17位に低迷。平昌五輪で銀メダルを獲得した1000メートルも10位に終わった。シーズン終盤は苦戦しんだが、今季W杯500メートルは10レース中7回表彰台に上がり、種目別総合は2位。1000メートルも種目別総合で3位に入った。

 国内外の500メートルで37連勝を記録した平昌五輪前後の絶対的な強さはないが、世界舞台で上位で戦える水準にはある中で「次のステップに進みたい。人生を彩り豊かにしたい」と第一戦を退く決断。引退後の活動は未定だが「トップスポーツにかかわるというより、地域貢献という形で皆様に貢献できたらと考えています。指導者としての未来像はまったく描けていない」と語った。

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