山下泰裕氏がプーチン氏を批判 1カ月半の“沈黙”には猛省も

[ 2022年4月12日 18:55 ]

ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、意見を表明する山下泰裕氏
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 全日本柔道連盟会長などを務める山下泰裕氏(64)が12日、前日に自身の公式サイトでウクライナ侵攻を続けるロシアのプーチン大統領を批判する声明を発表したことを受けて東京都内で取材に応じ、改めて「ロシアのウクライナ侵攻は心を痛めていた人間の1人。この行為は決して許されるべきものではなく、1日も早く侵攻が止むことを願っている」と述べた。

 山下氏は11日に自身の公式サイトに「ウクライナの人々、そして世界中の柔道を愛する方々へ」と題する声明を発表。その中で「連日メディアで報道されるウクライナにおける非人道的な行いの数々、柔道家であるプーチン大統領によるロシア軍の侵攻のニュースを聞くにつけ、心を痛めてきました。これらの行為は柔道の精神、目的に完全に反するものです。全く容認することは出来ません」などとつづり、プーチン氏を強く批判した。

 柔道家で知られるプーチン氏とは、柔道を通じて20年近く交流がある。山下氏は従前の通り、個人的な親交や信頼関係を否定した上で、「今のプーチン氏に柔道家としてのイメージを重ねるのは難しい。全く別人」と断言。柔道創始者の嘉納治五郎師範が遺した「精力善用・自他共栄」の柔道精神を持ち出した上で、「世界の柔道家の理解が少ないなら、われわれ(日本柔道界の主要人物)の責任」と話した。

 ロシアによるウクライナ侵攻は、北京五輪閉幕直後の2月24日に始まり、現在も続いている。侵攻開始から1カ月半以上も経過したタイミングで声明を発表したことについては、「遅すぎるんじゃないか(という意見がある)。効果がなくても、出すなら早く出すべきであったが、自分なりのこだわりと、かたくなさ、未熟さ、そういうものがあった。そこは感じている」と遺憾の意を表明した。

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2022年4月12日のニュース