ラグビー南ア代表・デクラーク、来季日本に来る?“小さな巨人”リーグワンの大阪入りか 英紙報道

[ 2022年2月25日 05:30 ]

2019年W杯の準々決勝、福岡(左)を倒しながら突進する南アフリカのデクラーク
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 ラグビーのイングランド・プレミアシップのセール・シャークスに所属する南アフリカ代表SHファフ・デクラーク(30)が、リーグワンの大阪(旧NTTドコモ)への来季移籍が合意間近になっていると英紙デーリー・テレグラフが23日に報じた。デクラークは世界最高のSHの一人として知られ、日本で開催された2019年W杯の優勝に貢献。移籍が実現すれば、日本の新リーグを盛り上げる存在になりそうだ。

 デクラークは世界最高のSHの一人と称され、19年W杯優勝と昨年のブリティッシュ・ライオンズ撃破に貢献した世界的名手だ。美しいブロンドの長髪をなびかせ、攻守にわたる献身的な働きと正確なキック力で“小さな巨人”とも形容される。セールの看板選手だが、同紙はリーグが定めるサラリーキャップの制限額が引き下げられた中、日本からの大型オファーに対抗できないと報じた。

 大阪との交渉は今週中に完了する見通しで、同紙は年俸90万ポンド(約1億3900万円)と報道。セールは再度デクラーク引き留めに動くが、オファーは日本からの提示額には及ばない見通しという。同紙は、かつてプレミアシップのグロスターを率いた南アフリカ出身のヨハン・アッカーマン監督が大阪を率い、複数の南アフリカ代表選手が所属していることにも言及している。

 移籍が実現すれば、転換期を迎えている日本の新リーグも大いに盛り上がることは間違いない。まだ記憶に新しい19年W杯。日本代表は史上初の8強進出を果たすなど躍進したが、快進撃を止めたのがデクラークだった。日本は準々決勝で南アフリカに3―26で完敗。デクラークは、トレードマークの長髪を揺らしながら後半26分にトライを奪うなど、この試合の最優秀選手に選出された。試合後は「日本の皆さん、ファンの皆さんにも称賛を贈りたいと思います」と感謝を述べたのも印象的だった。

 今季の大阪は第6節終了時点で1勝5敗。勝ち点5で12チーム中、11位と低迷が続く。トップリーグ最終年だった昨季は、ニュージーランド代表SHのTJ・ペレナラや南アフリカ代表WTBマカゾレ・マピンピらを擁してクラブ史上最高位の8強に躍進。中心選手が移籍で去った今季は勢いを失っている形だ。チームの起爆剤としてデクラークに期待は膨らむ。

 ≪1メートル72、88キロ≫◆ファフ・デクラーク 1991年10月19日生まれ、南アフリカ出身の30歳。南アフリカ代表36キャップ。16年に初招集、同年6月のアイルランドとのテストマッチで代表デビュー。日本開催の19年W杯は優勝に貢献した。17年からセール・シャークス所属。SH。1メートル72。88キロ。

 ◇リーグワンでプレーする主な大物 ※【 】は代表キャップ数と出場W杯

 ☆ダミアン・マッケンジー 26歳 東京SG(旧サントリー)FB/SO ニュージーランド【40試合】

 ☆サム・ケレビ 28歳 東京SG(旧サントリー) CTB フィジー、オーストラリア【38試合、19年】

 ☆ピーターステフ・デュトイ 29歳 トヨタ(旧トヨタ自動車)フランカー 南アフリカ【58試合、15、19年】

 ☆グレイグ・レイドロー 36歳 浦安(旧NTTコム)SH スコットランド【76試合、15、19年】

 ☆マリカ・コロインベテ 29歳 埼玉(旧パナソニック)WTB フィジー、オーストラリア【42試合、19年】

 ☆マルコム・マークス 27歳 東京ベイ(旧クボタ)フッカー 南アフリカ【44試合、19年】

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