銀のロコ【吉田知那美ってこんな人】中学で「チーム青森」撃破 「さっちゃんの一生のバディ」

[ 2022年2月20日 12:40 ]

北京五輪最終日・カーリング決勝   日本3─10英国 ( 2022年2月20日    国家水泳センター )

涙する吉田知那美(AP)
Photo By AP

 女子の日本(ロコ・ソラーレ)が決勝で英国に敗れ、銀メダルとなった。金メダルには届かなかったが、18年平昌銅を超える史上最高成績。ロコのサード吉田知那美(30)とは、こんな人――。

 吉田知は、チームのラストショットという重圧を背負うスキップ藤沢五月(30)の良き理解者だ。「1つだけ私に覚悟があるとするなら、それは一生さっちゃん(藤沢)の一生のバディであるということ。何かあった時に必ず助ける」。孤独になりがちな司令塔を、北京でも支え続けた。

 06年2月のトリノ五輪。本橋さんら「チーム青森」の奮闘に列島は沸いた。1カ月後の日本選手権、当時中学生だった吉田知がスキップを務める「ロビンズ」が「チーム青森」から金星。早くから天才少女として注目されていた吉田知だが、14年ソチ五輪後には当時所属の北海道銀行から戦力外通告を受けた。競技の光と影を知るからこそ、藤沢の理解者であり続けた。

 母・富美江さん(62)によると、吉田知は子供の頃から好奇心旺盛で、何事にも慎重な妹でリードの夕梨花とは対照的な性格だったという。「私は器用貧乏。飛び抜けているのは声の大きさくらい」と笑う吉田知の「ヤァァァァァァップ!」の声が、北京でも響き渡った。

 ◇吉田 知那美(よしだ・ちなみ)1991年(平3)7月26日、北海道常呂町(現北見市)出身の30歳。北海道銀行を経て、14年6月にロコ・ソラーレに加入。リード吉田夕梨花は妹。「とんでもないおてんば」と自己分析。

続きを表示

この記事のフォト

2022年2月20日のニュース