行くぞニッポン!主将・高木美帆が先陣、メダル1号期待 5日にスピードスケート女子3000メートル

[ 2022年2月5日 05:30 ]

本番会場で調整する(右から)高木美帆、佐藤、高木菜那
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 史上初めて夏と同じ都市で開催される北京五輪が4日、北京市の国家体育場(通称「鳥の巣」)で開会式が行われ、開幕した。7競技、史上最多109の種目が実施され、91カ国・地域から約2900人の選手が参加する。海外の冬季五輪では史上最多となる124選手の日本選手団は開会式で10番目に入場行進した。日本選手団の主将を務め、今大会5種目に出場予定のスピードスケート女子の高木美帆(27=日体大職)は日本勢1号メダルが期待される5日の女子3000メートルに向けて本番会場の国家スピードスケート館で調整した。

 冬の祭典は自身3度目。中学3年で初出場した10年バンクーバー五輪から12年がたち、高木美が日本選手団の主将としてリンクに立つ。今大会は500、1000、1500、3000メートル、団体追い抜きの5種目に出場。翌日に3000メートルを控えるため開会式を欠席したが「日本選手団全員がこの日を待ちわびていた。最後まで全員が戦い抜けることを強く願っている」と「TEAM JAPAN」の健闘を祈った。

 この日は本番会場で最終調整。日本代表の中長距離を担当するオランダ人のヨハン・デビット・コーチが新型コロナ検査で陽性となり隔離中だが、LINEで練習内容や調子などをやりとりしており、不安はない。報道陣のコーチに関する質問は、広報担当者に「JOC(日本オリンピック委員会)に聞いてください」と遮られた。周囲は神経をとがらせるが、高木美は「お答えできないそうです。すみません」とピリピリ感はない。

 今季W杯で3000メートルは格下のBクラスしか滑っていない。昨年12月のカルガリー大会で自身の持つ日本記録を4年ぶりに更新したが「未知な部分はある」と分析。その上で「メダル圏内を意識して攻めていきたい」と言い切った。18年平昌五輪で金、銀、銅を獲得。メダル数3は日本勢の冬季五輪で7人が並ぶ最多タイで4つ目を手にすれば単独トップに躍り出る。

 日本勢の今大会1号メダルが期待される。10組中3組で、18年平昌五輪覇者アクテレークテ(オランダ)と同走。自身とチームを勢いづけるためにも重要なレースだが「明日が良かったからといって(5種目)全部いい保証はない。逆に悪かったから全部引きずるわけではない」と平常心を強調した。「4年間、自分がやりたいと思ったこととは向き合い続けられた」。4年間の取り組みを信じて、メダルラッシュへのスタートを切る。

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