御嶽海 3年連続負け越し“鬼門場所”で無傷4連勝 巨漢・逸ノ城を冷静に

[ 2021年11月18日 05:30 ]

大相撲九州場所4日目 ( 2021年11月17日    福岡国際センター )

逸ノ城(右)を押し出しで破る御嶽海
Photo By 共同

 関脇の御嶽海が小結・逸ノ城を押し出しで下し、4連勝と好スタートを切った。過去2度も賜杯を抱いている実力者。鬼門だった一年納めの場所で安定感が光っている。一人横綱の照ノ富士は冷静に阿武咲をきめ出しで下し、3日連続で横綱、大関陣が安泰。全勝は照ノ富士、大関・貴景勝、御嶽海に阿炎ら平幕3人を加えた計6人。

 大関候補とされて久しい御嶽海は、なかなか評価に応えられない。今場所前の調整に「やり残したことだらけ」と不安を漏らしていた。予想を裏切る傾向にあるならば、今のところ良い方に転んでいる。好内容で初日から4連勝とし「気分がいい。これをしっかりつなげていきたい」と明るい口調で話した。

 巨漢の逸ノ城を冷静に料理した。左へ動きながら突っ張りをいなし、頭をつけた。さらに相手の突き、押しを左へ回ってかわし、低い体勢で右をのぞかせて押し出し。「差させなければ大丈夫だと思った」と自賛した。

 三役在位が27場所となった28歳。引退により今場所の番付から「白鵬」の文字が消え「ちょっと悲しいというか寂しい思いはあった」という。上位陣も1横綱2大関に減り「早く大関の枠に入りたいなと思う」と意気込みを新たにしている。

 東京開催だった昨年まで、御嶽海は11月の本場所で3年連続の負け越し。本人も不安視していたが「しっかり自分の相撲だけを意識してやっていきたい」。ギアを上げた時の勝負強さは2度の優勝が証明している。

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2021年11月18日のニュース