稲村亜美の1UPゴルフ⑥ グリーン周りからベタピンに寄せるアプローチ

[ 2021年10月8日 12:00 ]

稲村亜美の1UPゴルフ⑥
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第6回のテーマはグリーン周りからベタピンに寄せるアプローチについてです。30ヤード以内から1パット圏内に寄せることができれば、スコアは確実に上がります。逆にこの距離から4打以上かかると大叩きにつながるだけに要注意です。南秀樹コーチのレッスンで稲村亜美さんも自信を得たようです。短い距離だからこそ、確実にピンに寄せる技術を身につけましょう。

稲村 30ヤードぐらいからのアプローチは簡単に思えますが、実は難しかったりしますよね。どうしたらピッタリと寄せられるんでしょう?

南 まずは何球か打ってみて下さい。

稲村 両足を閉じて、ボールを右足爪先の前に置いてと。クラブヘッドを真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出す感じですよね。うーん残念、寄らなかったか。

南 そのアドレスだとうまく寄せらないと思います。稲村さんはどうして足をピッタリ閉じて構えたんですか?

稲村 えっ、そのほうがクラブを振りやすいかなと思ったんですけど。

南 稲村さんに限らず、足を閉じて構えるアベレージゴルファーは少なくありません。基本的に足を閉じて構えた方が、下半身は動きやすくなります。その結果、インパクトポイントがずれて、ミスヒットにつながるんです。できれば両足の間に拳が1個入るぐらいに両足を開きましょう。最初は両足の爪先を体の正面に向けておきます。その状態から爪先を少しだけ浮かせ、かかとを支点にして爪先を左に向けて下さい。左足に体重を多く乗せたら、右膝と左膝の間隔を狭めましょう。

稲村 目標方向に振りやすい感じがしますね。

南 下半身をインパクトの形につくっておくのが大切なんです。あとは、上半身の形ですが、避けたいのは、両腕を真っ直ぐ伸ばす形です。この形でクラブを振ると、肩から手先まで棒状に動くため、スムーズにクラブヘッドを動かせません。しかも、バックスイングでは左足体重に、インパクト以降は右足体重になるので、ミート率も下がります。それを防ぐ意味でも両肘を軽く曲げて構えましょう。

稲村 てっきり肘を伸ばして構えるものだと思っていました。

南 他にありがちなのが、オープンスタンスに構えて、ボールにヘッドをぶつけるような打ち方です。これはシャンクになりやすく、防止する意味でも先ほどの手順でインパクトの形を作ることをお勧めします。

稲村 クラブはどういう感じで振りますか?

南 手先ではなく、肩を動かすことでヘッドを上げて下ろすイメージです。試しに素振りをしてみましょう。実は、この打つ前の素振りが大切なんですよ。ソールが芝先をかすめるように振るのがポイントです。

稲村 素振りなら私にもうまくできますよ。あれっ、意外と芝をこすらないものですね。

南 ソールが芝に当たらない人は、素振りではなく空振りだと考えましょう。打つ前に数回振って、ソールが芝先をこすっているか確認してから、アドレスして打つと、ボールをうまく拾えるようになりますよ。

稲村 あっ、ホントだ!ピンそばに寄るようになりました。構えと振り方を変えるだけで、こんなに変わるんですね。

南 アドレスでインパクトの形をつくるだけで、ミート率が変わりますからね。アベレージゴルファーの皆さんもぜひ試して下さい。

(取材協力・鶴舞カントリー倶楽部、衣装協力・CLUNK)


◆南 秀樹(みなみ・ひでき)1974年(昭49)2月21日生まれ、香川県出身の47歳。プロゴルファーだった父の影響で中学2年からゴルフを始め、香川西高卒業後に日本プロゴルフ協会のティーチングプロ資格を取得。鈴木愛、成田美寿々らを指導した実績があり、現在は岡山絵里や木村彩子らを指導。今年、岡山を復活優勝させた。男子は塚田陽介と契約。

◆稲村 亜美(いなむら・あみ)1996年(平8年)1月13日生まれ、東京都出身の25歳。小学1年から野球を始め、トヨタ自動車のCMで見せたバッティング姿が”神スイング”と話題になる。ゴルフ歴6年。ゴルフ情報番組もMCなどで活躍。1Wの平均飛距離は230ヤード。

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