車いすラグビー・池主将が金ボディーで挑む 肉体進化でロングパス最高値4メートル更新

[ 2021年8月24日 05:30 ]

日本対英国の決勝戦と表示されたビジョンのテスト画面をバックに練習する日本代表チーム(撮影・木村 揚輔)
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 史上初めて同一都市で2度目の開催となる東京パラリンピックは24日に国立競技場で開会式が行われ、13日間の日程が幕を開ける。23日は各競技の公式練習が行われ、18年世界選手権王者で初の金メダルを狙う車いすラグビーの日本代表は試合会場で最終調整。池透暢主将(41=日興アセットマネジメント)は25日に控えるフランスとの1次リーグ初戦に向け、気持ちを高めた。

 チームで行う最後の調整。紅白戦で連係を確認した池主将は「十分準備はできている」と手応えを口にした。コロナ禍による1年の延期を経て、19年10月以来の国際大会。選手村で各国のライバルと顔を合わせ「感動したというか、やっと戦えるんだなということに感謝したい気持ち」と高ぶりを抑えられない様子だった。

 優勝を争う米国の主軸チャールズ・アオキとは食堂で顔を合わせたといい「普段はTシャツなんですけど、タンクトップ姿で仕上がり具合を見せるかのよう。選手たちの表情から自信がみなぎっている感じ」と語ったが、自身も負けてはいない。延期を無駄にすることなく鍛え上げ、体力測定では進化を実証。広い視野をより生かすロングパスは従来の20メートルから最高値を4メートル伸ばすなど「7種目で5、6種目はタイもしくは過去最高。個人的なパフォーマンスは上がっている」と訴えた。

 18年の世界選手権を制したチームにとっても真価を証明する舞台になる。16年リオ大会で3位に入って初めてメダルを獲得。19歳の成長株・橋本や紅一点の倉橋ら初出場組の5人を加え「連動したプレーをやろうと基本に忠実な若手が増えて崩れにくい。それぞれの色を取ってレインボーカラーなチーム」と多彩な顔触れに手応えを口にする。

 1次リーグ第3戦で3連覇を狙う世界ランク1位のオーストラリアと対戦するが「鍵は第1戦のフランス戦」と強調する。目標の金メダルへ、着実に進んでいく。

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