ジュニアのクラブチームを全国展開、高ゴ連が立ち上げサポート

[ 2021年8月19日 05:30 ]

日本高等学校・中学校ゴルフ連盟の井上尚彦理事長
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 ゴルフ人口の裾野の広がりを目標にした画期的な活動がスタートした。今春、一般社団法人日本高等学校・中学校ゴルフ連盟(高ゴ連)が、一般社団法人ジュニアゴルフクラブチーム連盟(JGCF)を設立。中学生以下の子供たちが、よりゴルフに親しめるように、全国各地にクラブチームを立ち上げる運動をサポートする。今月上旬には全国大会も開催。ゴルフ関係者が熱い視線を送る、注目の新プロジェクトを紹介する。

 背中を押したのは危機感だった。高ゴ連が、学校の部活動とは直接的には関係のないクラブチームの発足をアシストする団体を立ち上げた背景には、中学生年代の〝ボトルネック問題〟がある。

 同連盟の井上尚彦理事長は「(入門競技の)スナッグゴルフを含め、小学校でゴルフを経験している子供はたくさんいます。でも、その90%が中学生になるとやめてしまう。お金がかかるなどいろいろありますが、一番はゴルフ部がない中学が多いということです」と話す。難題の打開策として発案されたのがJGCFだった。

 「地域に密着したクラブチームを作って少年野球のリトルリーグのような団体戦を行えば、学校の部活動が終わった後でも週1回とか、そのチームに来てゴルフを続けられる。ただ、高ゴ連がそういうことをやるのは、ある意味難しい。それで高ゴ連の中曽根(弘文)会長に相談して(別団体として)設立させていただきました」

 目指すのは、クラブチームの全国展開だ。15歳以下の4人を1チームとして、47都道府県の各ゴルフ協会や地域の企業、ゴルフ場、練習場やゴルフ愛好者などに働きかけ、チームを創設。5年後に全国で1000チームの登録を目標に掲げる。

 「各地域に主体となってもらえるプラットホームを作ってもらい、都道府県単位で大会をやっていただければと思っています」

 ただハードルもある。ゴルフに付きものの費用の問題だ。そこで、チーム関係者の負担を少しでも軽減しようと、試合形式などにも工夫を凝らす。

 「私どものコンセプトは『お金がかからないようにしよう』ですから、9ホールのスクランブルとか、ゴルフ場で最後のお客さまがスタートした後に利用させていただく形などを想定しています」

 指導者も独自の発想で確保する。「『ゴルフを身近に仲間と楽しもう』をスローガンにしていますので、教える人はプロじゃなくてもいい。ゴルフ好きの地域の人や保護者に面倒を見てもらえれば。そのために日本プロゴルフ協会(PGA)さんとも連携しました」。希望するチーム関係者が、PGA会員が行う講習会を受講すれば、JGCFが指導者証を発行する制度も採用した。

 将来的には各地区で予選会を実施し、上位チームが参加する全国大会の開催も計画。

 「今はゴルフができる環境の子供しか続けられない現実があります。でもこの形が広がれば、もっと多くの子供たちがゴルフを楽しめるようになる。人数が増えれば、世界に羽ばたいていく子供も出やすくなります。パイが大きくなれば可能性も広がります」
 その挑戦にゴルフ関係者の期待も膨らむ。

 ○…JGCF主催のU15全国ジュニアゴルフクラブチーム対抗戦が、9日から3日間、三重白山ヴィレッジGCで開催された。北海道など9地域から23チームが招待される形で参加。92人の小中学生が出場し、特別ゲストで宮里優作や亀代順哉も来場。試合は4人1組のスクランブル形式で、9ホールと18ホールで行われた。宮里は「みんな目を輝かせて楽しそうにやっていたなと思いました」と感想を語っていた。

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