内村「自分は自分」 五輪「1枠」最終決戦で米倉と一騎打ち!

[ 2021年6月5日 05:30 ]

体操の全日本種目別選手権を前に、オンラインで記者会見する内村航平(共同)
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 無心で決戦の舞台に立つ。体操男子の種目別・鉄棒で東京五輪の金メダルを狙う内村航平(32=ジョイカル)が4日、代表最終選考会となる全日本種目別選手権(5~6日、群馬・高崎アリーナ)を前に取材に応じ、「自分の演技をすること。それだけしか考えていない」と静かに闘志を高めた。

 1枠を争う種目別の選考は跳馬の米倉英信(24=徳洲会)との一騎打ち。日本協会が定める世界ランクに応じて与えられるポイントで、両者は110ポイントで並ぶ。同点の場合は世界ランク4位を上回る得点差の和が高い方が選ばれ、現在は内村が0・382点リード。「自分は自分。相手とか誰がどうであろうと、自分は自分と言い聞かせて、やれることをやる。シンプルにそれだけ」。内村には、ライバル心も気負いもない。

 5月中旬のNHK杯以降、今大会に向けてピーキングに重点を置いてきた。佐藤寛朗コーチと相談して練習量を調整。直前の強度を落とし、疲労を抜いた。この日は本番会場に姿を見せなかったが、3日はH難度「ブレトシュナイダー」をクリーンに決めるなど、最も肉体が反応する状態で本番を迎える。

 4大会連続の五輪切符をつかめば、1964年東京大会で日本選手団の主将を務めた小野喬以来、体操ニッポンで史上2人目となる。選考が大詰めを迎えても、頭を占めるのは自らのパフォーマンスのみ。「鉄棒の演技のことしか考えない毎日を過ごしてきた」。自然体でバーを握り、夢舞台への道を切り開く。

 ▽東京五輪への道 種目別の個人枠は1。全日本選手権のトライアウト2回、NHK杯、全日本種目別の予選&決勝の各演技で、日本協会が作成する世界ランクで1位かつ0・2差以上の得点に40点、1位30点、2位20点、3位10点、4位5点とポイントを与え、合計1位が代表になる。団体の枠は4で既に橋本と萱が決定。残り2人は、全日本種目別も含めて代表2人との組み合わせで最もチーム貢献度が高い選手を選ぶ。

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