大坂、女性アスリート史上最高の年収66億円 米経済誌フォーブス報道

[ 2021年6月4日 05:30 ]

大坂なおみ
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 米経済誌フォーブス(電子版)は2日、女子テニスの大坂なおみ(23=日清食品)の年収が6000万ドル(約66億円)となり、女性アスリート史上最高額を更新したと報じた。昨年自身が記録した3740万ドル(約41億円)を大幅に上回り大半は広告収入の5500万ドル(約61億円)と指摘。大坂はうつを告白して全仏オープン女子シングルス2回戦を棄権したが、同誌はそれも収入増につながるとの見方を示した。

 フォーブス誌は4日発表のアスリート長者番付で、大坂が昨年の29位から12位にアップするとも報じた。年収は男子のジョコビッチ(セルビア)やナダル(スペイン)を大幅に上回るとし、昨夏の時点では15社だった契約スポンサーが20社以上に増加したことが要因と指摘。広告収入で大坂を上回るアスリートは、テニスのフェデラー(スイス)、ゴルフのウッズ(米国)、NBAレーカーズのレブロン・ジェームズ(米国)のみという。

 大坂は精神的な負担を理由に、全仏オープンでは義務づけられている記者会見を拒否すると表明。1回戦勝利後に実行し、4大大会の主催者が大会追放や出場停止を示唆する騒動に発展した後、1日にツイッターでうつに悩まされてきたと告白して大会棄権を発表した。この種類のゴタゴタはスポンサーから嫌われるが、最大のスポンサーであるナイキを筆頭に、リーバイス、日産、日清食品、タグホイヤー、マスターカードなどがそろって大坂の行動を支持し、サポートを約束。同誌は「彼女のブランドにダメージを与えることはない」との米識者のコメントを紹介した。

 さらに同誌は、大坂がアスリートが抱える精神面の問題を公にしたことが、さらなる収入増につながるとの米専門家の意見も紹介。コロナ禍でメンタルヘルスへの関心が高まっており「新たなスポンサーを引きつける可能性がある」として元競泳のマイケル・フェルプス氏(米国)が提携する米企業を一例に挙げた。母親が日本人、父親がハイチ系米国人という「バイカルチュラル(複数文化両立)」の大坂は元々、「スポーツマーケティング界で象徴となり得るクールさ、グローバルにアピールする魅力を持つ存在とみなされていた」と分析。「スポーツ市場において最も価値のあるスター選手の一人であり続けるだろう」と結んだ。

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2021年6月4日のニュース